■ヘブンに「抱きたいでしょ!」&カステラコントも……視聴者爆笑
また、11月13日放送回で描かれた、ヘブン(バストウ)の「抱きたくない」発言に対する、フミ(池脇)のリアクションも、やはり注目を集めた。
同回は、ヘブンがトキ(高石)をラシャメン(外国人の妾)として雇っていると勘違いした松野家がヘブンの宿泊先に押しかけてきたことで、ヘブンはトキを純粋に女中として雇っていると説明するという内容。
ヘブンが辞書を片手に「ダキタクナイ!」と弁明すると、トキは「え? いや、それはそれで失礼だけん」と、嬉しいやら女性としては悲しいやら何とも言えない気持ちになってしまい、フミも思わず「抱きたいでしょ!」と、微妙にズレたツッコミを入れてしまう、というやり取りが描かれたのだ。
「『ばけばけ』の松野家は、池脇さんだけでなく、高石さん、岡部さん、小日向さんがもれなく超演技派ということもあり、ちょっとしたやり取りが本当に面白いという声も多いですよね。序盤のエピソードでは、“カステラで墓参り”のシーンが、特にコミカルで視聴者の笑いを誘いましたね」(前出のテレビ誌編集者)
『ばけばけ』の10月3日放送回では、松野家が当時高級品だったカステラを食べる機会が訪れたことから、フミが「生まれて初めてではないかしら。生きててよかった……」とうっとり。「見た目も素敵ねぇ」としみじみ言いながら、「あ、こうすると……」とカステラを90度回転させ、「ほら。お墓みたいだがぁ」と独特すぎる喜び方をすると、トキは「それ私も思った(笑)」と同意。
「え、やだあ親子なんだからぁ」と笑い合い、司之介の墓参りという設定で小芝居を開始。目の前にいる司之介から「おい死んでないぞワシは!」とツッコミが――というやり取りが描かれた。直後にトキが司之介の足をつかんで“ジャイアントスイング”をかます流れも含めて、視聴者の爆笑をさらった。
そうした池脇の演技の数々は、『ばけばけ』視聴者から、
《おじじ様がパイナポーの葉を切るのを嫌がってブツブツ言うところへ問答無用に包丁を入れ、そして「討ち取ったり~!」もう最高。結局、トキのユーモアって 遺伝じゃなくてフミさんの影響なんだなと思う。カステラ=墓石コントもそうだし。あと笑かして終わるのがふじき脚本》
《本人 「それはそれで失礼じゃろうが!」 母親(フミ) 「抱きたいじゃろうが!」 殺伐とした雰囲気になってたところをこのセリフで笑った》
《第5話。カステラを立てて「なんだかお墓みたいね」「私もそう思った」の母娘のくだり、尋常じゃないほどナチュラルだった。高石あかりと池脇千鶴の親子は最強だ。もちろん岡部たかしと高石あかりのどっちがしんどい合戦も良かった(笑)》
《カステラコント(?)の時の池脇千鶴の演技の間の取り方、緩急の付け方など、短いシーンだけどやっぱり演技力は化け物クラスだなと思った》
《ドタバタコントにしてくれてすごい。そんで池脇千鶴、すごくいい。もっとこの人の演技が見たくなるね》
などなど、多数の絶賛する意見が寄せられている。
池脇の『ばけばけ』への出演は、制作統括の橋爪國臣が《みんなが好き放題やる中、うまくまとめる力を持つ人》としてダメもとでオファーを出したことで実現したことを明かしている。
絶対に『ばけばけ』にはいなくてはならない存在である池脇演じるフミ。『ほんまもん』以来となる朝ドラで、池脇は輝いている――。