大晦日まで残り1か月。民放各局は『NHK紅白歌合戦』の裏番組となる大晦日特番を続々と発表している。今年は挑戦的な番組もあり注目を集めている――。

 まず日本テレビは、タレント・ヒロミ(60)による特番『ヒロミが解決!八王子リホーム 大晦日SP』(夜6時~11時30分)を放送予定。ヒロミがDIYのテクニックを駆使して様々なお悩みを解決する人気シリーズで、大晦日の放送は今回が初めて。一部では、かつて大晦日の風物詩だった『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけない』シリーズの2020年末以来の復活もささやかれたが、今年も放送はなかった。

 テレビ朝日では、2019年から続く大晦日特番『ザワつく!大晦日』を放送予定。同番組は長嶋一茂(59)、石原良純(63)、高嶋ちさ子(57)の“ザワつくトリオによるトークバラエティ番組『ザワつく!金曜日』の大晦日バージョン。今年は人気スピンオフ企画『ザワつく!音楽会』と豪華2本立てで、夕方5時から年越しの深夜1時まで放送される。

 今回は新たな試みとして相葉雅紀(42)、大森南朋(53)、松下奈緒(40)によるトリプル主演刑事ドラマ『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』(25年7月期)とのコラボドラマ『ザワつく!大追跡 高嶋ちさ子殺人事件~カラス天狗が舞う夜は~』が、『ザワつく!大晦日』パートで放送されるという。

「『ザワつく!大晦日』は、テレ朝の大晦日の恒例になりましたが、今年はドラマパートを入れて変化をつけてきていますよね。相葉さんも活躍する連ドラ『大追跡』は来年も放送されると見られ、コラボすることでドラマの紹介にもなりますよね。

 そして、TBSの大晦日特番はまだ発表されていませんが、昨年同様『大晦日オールスター体育祭』が放送されるようだと聞こえてきています」(広告代理店関係者)

『大晦日オールスター体育祭』は、同局の『オールスター感謝祭』にスポーツ要素を追加したようなお祭り番組。TBSドラマに出演している人気俳優やスポーツ選手が出演し、アーチェリーやバスケ、マラソンなどのスポーツ企画に加えて、スタジオではそれに関連してのクイズ大会も行なわれる。昨年は、映画『グランメゾン・パリ』の告知も兼ねて出演した木村拓哉(53)や、パリ五輪のメダリストほか数多くのスポーツ選手など総勢100名を超える“精鋭”が参戦した。

 テレビ東京では、夕方4時から『第58回年忘れにっぽんの歌』を放送。毎年恒例の歌番組だが、今年は11年ぶりに一部、生放送で番組を組むという。番組終了後には、松重豊(62)主演の人気ドラマ『孤独のグルメ』シリーズの最新作『2025大晦日スペシャル(仮)』を夜9時55分から放送予定。こちらも9年連続となるほか、5年ぶりに生放送のパートもあるという。

 最後に、フジテレビでは、夜6時から0時45分にかけて『新しいカギ カギダンススタジアム 直前スペシャル』、『新しいカギ カギダンススタジアム 日本一たのしいダンス決定戦』、『新しいカギ 年またぎスペシャル』を生放送する。

『新しいカギ』は、お笑いコンビの霜降り明星チョコレートプラネット、トリオのハナコの3組がメインキャストを務める総合お笑いバラエティ番組。大晦日特番としての放送は今回が初めてだが、昨年7月に放送した『FNS27時間テレビ』は同番組の企画をメインに放送され、人気を博した。大晦日には『27時間テレビ』と同様に、高校生ダンサーたちとのダンスコンテストや「学校かくれんぼ」など、“青春”を全面的に押し出した若年層に人気の高い企画が放送予定だ。

「各局の大晦日特番でまず感じられるのが、テレビ朝日は高い世帯視聴率、フジテレビは若年層の数字であるコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)を狙っているということですね。テレ朝の『ザワつく!金曜日』とフジの『新しいカギ』は、通常放送でも視聴率が“対照的”なんです」(前同)

 11月21日放送の『ザワつく!金曜日』は、世帯視聴率(関東地区/ビデオリサーチ調べ)が11.3%と高い反面、コア視聴率は1.8%。

 その一方で、11月22日放送の『新しいカギ』は、世帯視聴率は同時間帯最下位の3.9%だが、コア視聴率は3.1%と好成績を残している。

 そんななかヒロミがメインを張る日本テレビの『八王子リホーム』は、”リホームもの”という点で一定の需要があり、《笑い企画やってもほぼお数字取れてなかったから、全然関係無い八王子リホームとかの方が差別化出来るんじゃね?》などの声もあるが、《笑ってはいけない終わってからの日テレ大晦日の迷走さよ》《こんなん大晦日にやる番組か?有吉ゼミのただの2時間スペシャルレベルなのに…》といった、厳しい指摘も目立つ。