■『THE TIME,』はTBSの“絶対的エースアナ”安住紳一郎アナでも大苦戦
『THE TIME,』は、2014年4月から7年半放送されてきた情報番組『あさチャン!』(6時~8時)の後継番組として21年10月からスタート。総合司会として月耀~木曜がTBSの看板アナウンサーである安住紳一郎アナ(55)、金曜日司会には当時大人気だった俳優・香川照之(59)を起用する、異例の構成も注目された。
ところが、香川は過去に東京・銀座のクラブでのセクハラや暴行トラブルを起こしていたことが報じられ、22年8月末で降板。現在まで金曜日の正式な司会は空席だが、進行担当の江藤アナと杉山真也アナ(42)が実質的な金曜司会を担当している。
番組内容は何度かリニューアルされていて、25年春からはスタジオセットを明るく透明感のあるデザインに一新。タイトルロゴのマークも、8色の円形から、“番組と視聴者”をイメージした、青と黄色が交差する「#」のようなデザインに変更された。
「香川さんの不祥事、そして降板は衝撃的でしたが、それによる視聴率ダウンなどはなかったといいますね。ただ、今年で放送5年目の『THE TIME,』は少しずつ数字が伸びているものの……いまだにライバルである民放主要キー局の3番組に後塵を拝していますね」(前出の制作会社関係者)
たとえば、11月28日の『THE TIME,』の視聴率は、世帯4.7%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人2.7%。同日の他局の数字は以下の通り。
・日本テレビ系『ZIP!』…世帯6.8%/個人4.0%
・テレビ朝日系『グッド!モーニング』…世帯9.1%./個人5.1%
・フジテレビ系『めざましテレビ』…世帯7.2%/個人4.3%
「若い層の視聴者は、エンタメ要素が強くアニメなども放送される日テレの『ZIP!』やフジの『めざましテレビ』を見ているというデータもあります」(前同)
日テレ、テレ朝、フジのニュース番組に劣勢のTBS『THE TIME,』だが、
「前番組『あさチャン!』が、視聴率が散々で厳しかったんですよね……。その影響で現在も朝に“TBSを見よう”という視聴習慣が根付いていないのでは、という指摘もあります。
『THE TIME,』を巡っては、スタート前から“絶対的エースの安住アナでダメなら、もうどうしようもないんじゃないか”という声もあったといいます。安住アナ本人も、率先して引き受けた訳ではないことを感じさせるコメントをしたこともありますね」(前同)
安住アナは『THE TIME,』の初回放送後に放送された、自身がパーソナリティを務めるラジオの『安住紳一郎の日曜天国』(TBSラジオ)で、「私、朝の帯に希望していったわけじゃないんですからね? 泣く泣くですよ? 最後の最後まで抵抗したんですから!」と、本音を吐露。「会社の命令は絶対なんで、引き受けなくちゃ、聞かなくちゃいけないんですけど……。でも同じ従業員としては(今後も)交渉の余地はありますよね」と、上層部の命を受けて渋々引き受けたことを明かしている。
「今回の『好きな女性アナウンサーランキング』でも1位となった、田村アナが出演している『ラヴィット!』は視聴率こそ高くありませんが、コアなファンが多いですよね。国立代々木競技場で音楽イベント『ラヴィット!ロック』が毎年開催されたり、番組初となる有料生配信イベント『ラヴィット!忘年会 ‘25』が12月27日夜に予定されているなど、視聴率とは別のところで貢献していると言えそうです。
一方の『THE TIME,』はオーソドックスな朝のニュース番組と言えそうで、やはり目標は、日テレ、テレ朝、フジの番組に追いついて、追い越すことかと。徐々にその差は詰まってきている感じがしますが、まだまだライバルの3番組を超えるのには時間がかかりそうですね……」(同)
多くのTBSの人気女性アナウンサーが担当をしている『THE TIME,』。今後、ライバル局の“壁”を越えられるだろうか。