■日本テレビが『鉄腕DASH』を“終わらせられない”理由

 現在の『鉄腕DASH』では、“元TOKIOが完全不在”の企画「DASH100人食堂」が新たに始まるなどしているが、

《TOKIOメンバーが1人も居ないなら もう鉄腕DASHでは無いよ…。後輩たちが頑張ってるのを毎週観てるけど既に限界感が否めない番組は好きなんだけどな》
《鉄腕DASHこのままでやれんのか?もう限界じゃね??リーダーだけだぞ…》
《鉄腕DASH、リーダー、松兄を卒業させるんだったら、事務所も出ている後輩一旦引き上げて、ZEROから違う番組にした方がいいんじゃないかなぁ継続している企画を続けるために後輩投入してるけど、もう限界じゃないかなぁTOKIO誰もいなくなるんじゃ番組として成り立たないと思うよ》

 など、元TOKIOが出ないなら見ない、そして、すでに限界に来ているのではないかと言う声も少なくないが――芸能プロ関係者はこう言う。

「もし仮に松岡さんが番組を卒業して城島さんだけになっても――日テレは『鉄腕DASH』を“終わらせられない”と言われていますね。その理由は、『鉄腕DASH』が日曜日のゴールデン帯の“先発”を務める非常に重要な番組だからです」

 休日である日曜日の夜7時以降というのは、翌日からの仕事や学校に備えて、視聴者が家でゆっくりしている可能性が高い時間帯。日本テレビでは、『鉄腕DASH』(7時台)、『世界の果てまでイッテQ!』(8時台)、『Golden SixTONES』(9時台)の3番組が日曜ゴールデンを担っている。

「日テレに限らず、民放局にとっては日曜日の夜は最も重要な時間帯。“稼ぎの場”なんです。家に視聴者が多くいるので、面白い番組をぶつけることで高視聴率を狙える時。そしてそこでは特に、CMスポンサーの商品の購買力が強いコア層(13~49歳)の数字を取りたい、とされています。高いコア視聴率を取れる番組には、単価の良いCMが入ってくるんです。そのため、テレビ界ではコア視聴率が重視されているわけです。

 そして現状、日本テレビの『鉄腕DASH』から『イッテQ』、そして『GOスト』の流れで、コア視聴率が非常に高いんですよね」(前同)

 たとえば、11月30日の夜、『鉄腕DASH』から『GOスト』にかけての視聴率は以下の通り。

・『鉄腕DASH』…世帯8.6%/個人5.7%/コア4.0%

・『イッテQ』…世帯9.7%/個人6.8%/コア5.9%

・『GOスト』…世帯6.9%/個人4.8%/コア4.8%

 世帯視聴率と個人視聴率は、同日の番組では『ポツンと一軒家×帰れマンデー見っけ隊!! 3時間SP』(テレビ朝日系)がトップ。『帰れマンデー』(7時台)パートが世帯13.0%、個人8.0%、『ポツンと一軒家』パート(8時台)が世帯14.5%、8.6%と非常に高かったが、

「『ポツンと一軒家×帰れマンデー見っけ隊!! 3時間SP』のコア視聴率は2%台。コアに関しては、日テレが圧勝しているんです。そして、コア視聴率が高い番組に単価が高いCMが入りますから、CM収入では日テレが圧倒的なんです。日曜日ゴールデン1日で数億円の売り上げになるとも言われていますね。

 ちなみに現在の日曜夜の番組では、フジテレビの『千鳥の鬼レンチャン』(7時~9時台)もコア視聴率が高い番組。同番組は日テレの3番組とも戦えていて、11月30日放送回もコア視聴率4.2%。『鬼レンチャン』もかなり稼いでいますよね」(同)

 つまり日本テレビは、「圧倒的なCM収入をもたらす現状の日曜ゴールデン帯を崩したくない」(同)というのだ。

「日曜夜のスタートダッシュ役を担っている『鉄腕DASH』が終了してしまい、新たに始まる番組がイマイチだと、他局に視聴者が流れて、『イッテQ』と『GOスト』を見る視聴者も減ってしまって視聴率が落ちてしまうということです。

 長年続いた『行列のできる相談所』が終了し懸念する声も多かったですが、代わって始まった『GOスト』はすぐに人気番組になり、今や『行列』以上のコア視聴率を取っています。ですので、現状の3番組が盤石の布陣ということですね。

 もちろん、『鉄腕DASH』が学生、子どもたちにとっても良い番組というのもありますよね。農業や古き良き伝統工芸などを楽しく学べることから“教育に良い”“勉強になる良質な番組”という評価をされていて、親御さんも子どもたちに見せたい番組ですよね。番組内容の評判も良くて、大きな収益を作る日曜ゴールデンのスタートを切る高視聴率番組は、簡単には終わらせられないですよね。日テレ上層部は、何が何でも『鉄腕DASH』を死守したいはずですよ」(同)

 12月10日、日テレはデイリースポーツの取材に対して、城島と松岡への対応が2人の気持ちに寄り添ったものではなかったとし、《日本テレビとして心からお詫びするとともに、改めて直接、丁寧にご説明をさせていただき、お二人のお気持ちを真摯に受け止めたいと考えております》という“謝罪コメント”を出した。

「日テレが何がなんでも続けたい番組」(同)と言われる『鉄腕DASH』の今後は――。