■老害にいじられる流行語大賞
まあ、こういう“なんとか賞”と付くものは総じて見る目がないんだけど、その代表が、いい夫婦の日に選ばれる『パートナー・オブ・ザ・イヤー』と、母の日に決まる『ベストマザー賞』だよな。
過去の受賞者を振り返ると、パートナー・オブ・ザ・イヤーは船越英一郎&松居一代、高橋ジョージ&三船美佳、森進一&森昌子、ベストマザーは土屋アンナ、小倉優子、篠田麻里子などなど。
これは、ほんの一部。その高すぎる離婚率を一度、出してみたらいい。選考委員たちに、どれだけ見る目がないのか。
運営の思惑もあって受賞者を決めてるから、こういう結果になるんだろうけど、逆に言えば、この2つの賞に選ばれたら、夫婦生活が危ういってことだよな。
近年、不作続きの流行語、ないなら「該当語なし」でいいよ。相撲の三賞だって「該当者なし」ということがあるわけだから。
ちなみに去年の大賞は「ふてほど」。ドラマ『不適切にもほどがある』ははやったけど、“ふてほど”という略語ははやってない。
主演の阿部サダヲなら表彰式に来てくれるだろうという逆算で、無理やり大賞を決めたわけでしょ?
でも、流行語大賞に文句つけるのは老Guyじゃなくて、老害だよな。
ただ、俺みたいな老害にいじられる流行語大賞も、リアル老害じゃないかな。
玉袋筋太郎(たまぶくろ・すじたろう)
1967年生まれ。東京都新宿区出身。86年にビートたけしに弟子入りし、翌年、水道橋博士と浅草キッドを結成。一般社団法人全日本スナック連盟会長。