12月15日、沢口靖子(60)主演のフジテレビ系月9ドラマ『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』が最終回を迎えた。
『絶対零度』シリーズは、2010年4月期からフジテレビで断続的に放送されている刑事ドラマ。シーズンごとにメインとなる部署や主人公が入れ替わるのが特徴で、今回のシーズン5は沢口が主演。
沢村一樹(59)主演の『シーズン4』(20年1月期)以来の新作であり、沢口にとって35年ぶりとなるフジテレビでの連ドラ主演作として注目されていたが、最終回視聴率は世帯5.2%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と振るわず。内容にも、
《最終回終わったから言うけど… このドラマ「絶対零度」じゃないと思うの… 沢口靖子さん主演の警察モノ 絶対零度っていうから見た… でも自分が期待してたのとは違ってた》
《正直こういう結末が見たいわけじゃないんだよね 悪いやつが我が物顔でやりたい放題なんて怒りしか湧いてこない》
《前作までの絶対零度ブランドも自ら汚してしまったよう》
といった、厳しい声が多数寄せられている。
そんな秋ドラマが放送された「月9」枠では、2026年1月12日から橋本環奈(26)主演の医療ドラマ『ヤンドク!』が控えているが、橋本が同枠で輝けるのか、注目されている――。
橋本主演のドラマ『ヤンドク!』は、ヤンキーとして荒れていた主人公が、親友の事故死をきっかけに猛勉強を経て脳神経外科医となり、医療現場に新しい風を吹き込んでいく“痛快医療エンタテインメント”。
橋本が演じるのは、新米ドクター・田上湖音波(たがみ・ことは)。見た目は、公式サイトのあらすじに《すれ違う人々も思わず「アイドル?」「今の子、見た?」と漏らすほど容姿端麗》とあるほどの清楚な美人だが、ドスのきいた岐阜弁を使う元ヤンである。実在の医師がモデルで、その半生を基にしたオリジナルストーリーということだが、誰がモデルなのかはまだ公にされていない。
「『ヤンドク!』が放送される“月9”は、かつてはフジテレビだけでなく、テレビドラマの代名詞と言えるほどの存在感のある枠でした。若者向けのトレンディドラマが多く放送される枠でもありましたが、近年は人気が低迷。クールごとにターゲットとなる視聴層がブレている感も否めず、それにより視聴者離れが加速したとも言われていますね」(制作会社関係者)
近年、月9では、森七菜(23)と間宮祥太朗(32)による『真夏のシンデレラ』(23年7月期)、永野芽郁(25)と山田裕貴(34)による『君が心をくれたから』(24年1月期)など、主演俳優が若くて、明らかに若い層をターゲットにした作品が放送されている。
その一方で、25年4月期には小泉今日子(59)と中井貴一(63)がダブル主演する『続・続・最後から二番目の恋』、先に最終回を迎えた60歳の沢口が主演の『絶対零度』と、従来よりも上の世代をターゲットとして狙う動きもある。
だが、それによって視聴者離れがより進んだ感も……。たとえば『絶対零度』の12月8日放送回の視聴率は、世帯4.7%、個人2.9%、そしてテレビ界で重視されているコア(13~49歳の個人視聴率)1.1%だった。
「沢口さん主演で年配層を狙ったであろうドラマだけに、コアは取れないのは想定内かもしれませんが、世帯視聴率も5%もいかず……。“今は配信で見る時代”とはよく言われますが、実際の放送にスポンサー企業はついているわけで、現在も視聴率は重要な指標です。沢口さんの『絶対零度』では若年層の数字は捨てて、年配層を狙いにいったはずですが……両方失った感じですよね。
それだけにフジテレビは、老若男女に人気のある橋本さんの新ドラマに期待しているところがあるでしょう。ただ、橋本さんは人気俳優で実績もありますが、主演を務めたNHK連続テレビ小説『おむすび』(2024年後期)が大コケし、“主演女優”としての人気にケチがついてしまう出来事もあった。そこは不安材料と言えそうですね……」(前同)