■『おむすび』脚本家には不安の声も…橋本環奈の強みには期待感
『おむすび』は、平成元年生まれのヒロイン・米田結(橋本)が、どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、栄養士として人の心と未来を結んでいく平成青春グラフィティ。
同作は特に脚本の評判が良くなく、ダイジェスト感が強いなど厳しい指摘がされた。ドラマの不評に伴ってか、橋本の演技にも《表情がワンパターン》など厳しい意見も寄せられた。
そんな『おむすび』は、期間平均世帯視聴率13.1%でフィニッシュ。倉科カナ(37)主演の『ウェルかめ』(2009年後期)の13.5%を下回り、朝ドラワースト視聴率を更新してしまったのだ。
その『おむすび』の脚本を担当したのは、26年1月期の月9『ヤンドク!』も手掛ける根本ノンジ氏。
《ノンジかぁ…………根本さん原作もの強いけどオリジナルストーリー無理そうだからな…おむすびがあんな感じだったし………1話は見てみるか……》
《医療もので元ヤンキーという設定。迷作 おむすび の香りがプンプンする》
など、不安視する声もあるが――、
「『おむすび』の主人公は“等身大のリアルな一般人”であることから、橋本さんの“強み”を生かしきれなかったのでは、と見る向きもあります。橋本さんは『銀魂』シリーズなど漫画の実写化作品に引っ張りだこなことでも分かりますが、個性を強く強調した“キャラもの”――どこかアニメチックな雰囲気のある役を演じさせたら抜群の俳優ですからね」(芸能プロ関係者)
最近では25年4月期、橋本は人気小説が原作の医療ミステリードラマ『天久鷹央の推理カルテ』で超人的な知能や記憶力をもつ診断医・天久鷹央を演じた。
同作は、同年1月クールにアニメ版も放送されたため、それと比較する視聴者も多かったが、橋本はまるでアニメ版から飛び出したようなビジュアルと高い演技力が絶賛された。《橋本環奈さんは、二次元実写化させたら最強》といった声が寄せられるなど、橋本は“個性が強いキャラクターをやらせると輝く”というイメージがある。
今回の『ヤンドク!』は実話に基づいたフィクションだが、橋本演じる主人公・湖音波は“元ヤンの美人ドクター”というかなり個性的なキャラクター。予告では湖音波が強烈な表情で「たわけが!」「自分はこの仕事に命張ってんだよ!」とドスの効いた声で叫ぶ場面があるほか、金髪姿や特攻服姿など、強烈なビジュアルも解禁されている。
《ヤンキーの環奈ちゃんとドクターの環奈ちゃんのギャップがすごくて楽しみです!》
《パツキンハシカンがええ! 来年がたのしみじゃわい》
《こういうちょい癖アリの役柄もはまりすぎてるー》
《天久先生が‥。2回連続クセのある役ですね》
といった期待する声が多く寄せられている。
「『おむすび』に続き、得意とする“キャラもの”でも主演ドラマがコケてしまったら、この先、橋本さんは主演俳優としての立ち位置は少々厳しくなってくるかもですね。その意味でも、『ヤンドク!』は橋本さんにとって失敗できない作品。当然、フジテレビも“月9”の輝きを取り戻したいはずですから、宣伝もかなり積極的に行なわれるでしょうね」(前同)
橋本は、フジテレビの大晦日特番『新しいカギ カギダンススタジアム 日本一たのしいダンス決定戦』(夜7時~10時)の直後に放送する、年またぎ番組『新しいカギ 年またぎスペシャル』に出演予定。『ヤンドク!』キャストの向井理(43)、宮世琉弥(21)と「超!年越し学校かくれんぼ」に挑む。
レギュラー版の『新しいカギ』はコア視聴率が高く、若い層に大人気の番組。橋本の『新しいカギ』への出演で、若い視聴者に新ドラマ『ヤンドク!』を知ってもらい、興味を持ってもらいたいという狙いはあるだろう。
かつてのブランド力は失われ、誰が主演しても苦戦するような枠と化してきているフジテレビ“月9”。橋本は得意の“キャラもの”で実力を発揮し、多くの視聴者を集めることができるだろうか――。