■2歳GⅠレースは進化中の期待馬と

 それでは12月20、21日に行われるレースの騎乗馬です。両日とも、僕が騎乗するのは阪神競馬で、20日は芝1600メートルで行われる5R2歳新馬で、パートナーは、友道厩舎キズナ産駒の女の仔、コールラヴの予定です。

 7日に騎乗した2歳新馬のゴーゴーリチャードでは、次回以降も期待の持てる走りで快勝。コールラヴも、それに続きたいです。

 翌21日は、ウイントワイライトとのコンビで、芝1400メートルの六甲アイランドS。そして、メインレース、芝1600メートルのGⅠ朝日杯FSは、モズアスコット産駒のアイガーリーから騎乗依頼をいただきました。

 3歳牝馬のウイントワイライトは、ここまで4戦3勝。僕との初コンビで挑んだ前走の精進湖特別は、切れ味鋭い末脚で快勝。芝1400メートル戦は、彼女の持ち味が生かせる条件です。

 デイリー杯2歳Sで3着に敗れたアイガーリーは、まだまだ発展途上馬。ここで、どんなレースを見せてくれるのか、今後を占う試金石のレースになります。

武豊(たけ・ゆたか)
1969年3月15日、京都府京都市生まれ。1987年3月1日にJRA騎手デビュー。翌1988年、スーパークリークで菊花賞を制しGⅠ初勝利。以後、オグリキャップ・サイレンススズカ・スペシャルウィーク・ディープインパクト・キズナ・キタサンブラック・ドウデュースなど歴代名馬の手綱を取り、国内外GⅠ通算100勝超を達成した“レジェンドジョッキー”である。2018年9月には史上初のJRA通算4000勝、2024年度JRA賞特別賞と黄綬褒章を受章、2025年8月5日には前人未到の4600勝を達成した。現在もトップクラスで騎乗を続ける“競馬界の第一人者”兼“最多記録更新請負人”。