若者の街として発展し、ビジネスパーソンや外国人観光客も多く行き交う東京・渋谷駅周辺。この渋谷や原宿、恵比寿といった繁華街を有する東京都渋谷区で、12月10日に可決された条例が賛否を呼んでいる。
この日、渋谷区議会で可決・成立したのは、「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」の改正案だ。1998年4月から施行された同条例は、たばこの吸い殻や空き缶等のいわゆる“ポイ捨て”や、犬のフンの放置、落書き等の禁止を定めている。
その後に何度か改正を挟み、2019年7月からは路上喫煙で2000円の過料が科されるようにもなった。しかし、渋谷駅や原宿、明治神宮前周辺などには、依然として多くのゴミが捨てられている実態がある。
こうした状況を受け、渋谷区議会は12月10日、来年4月から渋谷駅・原宿駅・恵比寿駅周辺で、カフェやコンビニを含む飲食物販売店にゴミ箱の設置を義務付ける条例改正案を可決・成立。
来年6月からは、ゴミ箱未設置の事業者に勧告や店名公表などを行ない、それでも設置されない場合は5万円の過料を、ポイ捨てをした通行者にも2万円以下の過料(実際の運用では2000円)を科すことも決定した。
街を浄化するため、ついに“罰則”に乗り出した渋谷区だが、条例の改正はSNSで賛否が渦巻くことに。特に、事業者にゴミ箱の設置を義務付けるという点には、
《行政がゴミ箱を設置してよ》
《区が公共のゴミ箱を設置管理をするべき。民間に押し付けるな》
《ゴミ箱を行政が配置したり設置したりする支援は一切無しで『テメーらの責任でテメーらでやれ!』という主張》
などの声が噴出。民間に負担をかけず、まずは公共のゴミ箱を増やすべきだとの意見が上がっている。
こうした意見が出るなか、本サイトは改正に賛成票を投じたという渋谷区議会の佐々木ゆき議員(45)に話を聞いた。