３月３１日の放送をもって１７年に及ぶ番組の歴史に幕を下ろした朝の情報番組『スッキリ』（日本テレビ系）。番組終了から約１週間――しかし、いまだ同番組への“批判の声”は聞こえてくるのだ。
放送終了が発表されてからは、ＭＣの加藤浩次（５３）も直撃取材に訪れた週刊誌の記者に対して「感謝、感謝です」と番組への万感の思いを明かすなど大団円の幕切れになるかと思われた。しかし、そうしたムードを一変させる大問題が起きたのは３月２４日のことだった。
「お笑いコンビ・オードリーの春日俊彰さん（４４）が生放送中の番組ロケで訪れた栃木県の那須どうぶつ王国でペンギン池に複数回落下。“春日に池へと落ちるように”促したとしてＭＣの加藤さんへも批判が集まりました」（スポーツ紙記者）
そのときの放送をあらためて見返すと、右上のワイプ画面上では“池ポチャ”した春日に対して、コメンテーターを務める俳優の小澤征悦（４８）や実業家の前田裕二（３５）ら出演者が笑顔を見せる姿も確認できる。
「放送終了後には、那須どうぶつ王国がツイッター上で、番組を制作する日テレサイドへと厳重に抗議をしたと発表。３月２７日に日テレ局内で行なわれた定例記者会見では、事態を重く見た石澤顕社長が自ら謝罪する騒ぎにまでなりました」（前同）
それでもネット上での炎上騒動は収まらない。千原せいじ（５３）やカンニング竹山（５２）らベテランお笑い芸人が「そこに池があれば落ちるのが芸人」と春日を擁護すれば、世間の感覚とあまりにズレているとして再度炎上。
４月４日に那須どうぶつ王国が、放送２日後に直筆の手紙を持参した春日本人から謝罪を受けていたことをＨＰ上で公表するとようやく、炎上騒動を引き起こした当人への批難は収まった。このゴタゴタに首をひるのは前出のスポーツ紙記者だ。
「迅速な対応を見せた春日さんには評価する声が上がっていますね。ただ、『スッキリ』には２年前に、アイヌ民族を傷つける不適切表現を放送した“前科”がある。その後は、新入社員の研修体制から一新。現在、日テレ局内では差別やコンプライアンスなどに関する研修が重視されています。
昨今、視聴者がテレビに向ける目は厳しい。生放送中の出来事とはいえ、なぜ、『スッキリ』の制作スタッフは誰一人、ペンギンがいる池に春日さんが落ちるのを止めなかったのか……」
