大きな盛り上がりを見せた漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2025』(ABCテレビ・テレビ朝日系)の決勝から1週間が経過した。
12月21日に放送された決勝の最終決戦では、たくろう、ドンデコルテ、エバースの3組が勝ち残り、それぞれ渾身のネタを披露。結果、たくろうが過去最多1万1521組の頂点に立ち、21代目王者の称号と優勝賞金1000万円を獲得し、大きな話題となった。
「『M-1』は、今や国民的テレビコンテンツですよね。関東地区の世帯視聴者は16.2%(すべてビデオリサーチ調べ)、個人が11.4%を記録。関西地区の視聴率は世帯が24.4%、個人18.2%。毎分最高は世帯が29.0%、個人21.1%と、関東以上に注目を集めました。
また現在、テレビ各局では13~49歳の個人視聴率であるコア視聴率が重視されますが、『M-1』の関東地区のコアは13.3%と驚異的な数字。
多数の人が見る高視聴率番組で爪痕を残した芸人には、多くのオファーが舞い込むもの。前年の『M-1』で一気に知名度を上げたバッテリィズがそうですが、最終決戦に進出した3組は今後、テレビ番組に引っ張りだこになると見られています」(バラエティ番組制作会社関係者)
赤木裕(34)ときむらバンド(35)のコンビ・たくろうは、優勝決定からわずか3時間弱で約100件の仕事オファーが殺到したことを明かしている。優勝直後ではなく、最終決戦に進出した時点でマネジャーの電話が鳴りやまなくなったとも報じられている。
そんなたくろうは、『M-1』直後に同局の『有働Times』に生出演。翌日には早朝の『めざましテレビ』(フジテレビ系)ほか、東京と大阪の朝の情報番組計9本に出演した。
「たくろうは、大阪ではよしもと漫才劇場を中心に活躍。きむらさんの故郷・愛媛県のローカル番組『ちかくナルナル なるちか!』(愛媛朝日テレビ)にレギュラー出演していたり、24年には『NHK上方漫才コンテスト』で準優勝したりと、今回の『M-1』優勝前から実力派として、お笑いファンの間では知られた存在でした。『M-1』の最終審査でも、審査員9人中、かまいたち・山内健司さん(44)を除く8人がたくろうに票を入れていましたよね。
26年には東京の各局のバラエティ番組に呼ばれまくるでしょうから、そこで結果を残せば、いよいよ売れっ子への道を歩んでいくのではと。ただ、赤木さんがここにきて体調不良になるなど、超多忙の影響も出ていますよね。無理はせずに頑張ってほしいところですね」(前同)
多忙な1年間になるであろうたくろう。しかし、「実は『M-1』後の爆発感で言えば、準優勝のドンデコルテの方が凄いことになっているそうです」(同)という。
小橋共作(36)と渡辺銀次(40)のコンビ・ドンデコルテは、主に神保町よしもと漫才劇場にて活動。21年に同劇場で開催されるランキングシステムの最上位ランクを勝ち取るなど実力はあったが、テレビの仕事はたくろう以上に少なく、今回の3組ではもっとも無名のダークホース的な存在だったようだ。
「特にボケの渡辺さんは、2回のコンビ解散を経てピン芸人として活動していた苦労人。同期であるカゲヤマ・益田康平さん(40)の実家に家賃2万7500円で居候させてもらっていることを明かしています。決勝戦1本目のネタで、自身を“厚労省の定める貧困層”と自虐ネタにもしていましたよね」(同)