「近年の『NHK紅白歌合戦』は視聴率が下がっていましたが、昨年は大成功と言える結果に。そのため、民放局は泣きを見たとも言えそうですね……」(制作会社関係者)

 2025年に放送された『第76回NHK紅白歌合戦』の視聴率は、民放を圧倒的。7時20分からの第1部の視聴率は世帯30.8%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人23.2%。9時からの第2部が世帯35.2%、個人26.4%。第1部が30%台を記録したのは3年ぶりだが、「さらに驚くべき数字があります」(前同)という。

「25年の『紅白』は、テレビ界で重視されているコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)が高かったですね。第1部が19.8%、第2部が22.5%――近年の『紅白』は若い視聴者を意識した内容に変わりつつありましたが、それが如実に伝わってくる数字ではないでしょうか」(同)

 今回の『紅白』にはMrs.GREEN APPLE(ミセス)、King&PrinceSixTONESNumber_i、HANA、CANDY TUNE、FRUITS ZIPPER、ちゃんみな(27)など、若い世代に大人気のアーティストが出場した。特にミセスは、スタートと中ほどの企画、そして大トリを担当した。

「『紅白』の終盤、司会の鈴木奈穂子アナウンサー(43)が視聴者に向けて“この1年間、受信料で支えていただきありがとうございました”とお礼を言っていたのが象徴的ですが、NHKは国民からの受信料で成り立っています。NHKは“次の世代の視聴者”を確保していく必要があるわけで、今回の『紅白』ではそれが成功したと言えそうです。

 そして、そんな“若者向けの『紅白』”の裏では、テレビ朝日の大晦日特番『ザワつく!大晦日』が民放トップの視聴率を獲得したのですが……これも『紅白』の影響が指摘されています」(同)

 2019年から続く大晦日特番『ザワつく!大晦日』は、長嶋一茂(59)、石原良純(63)、高嶋ちさ子(57)の“ザワつくトリオ”によるトークバラエティ番組。25年には夕方5時から年越しの深夜1時まで放送された。

 視聴率の内訳は、夜5時~6時の時間帯が世帯9.6%、個人5.7%。『紅白』と被る7時~深夜1時までの時間帯が世帯7.4%、個人4.5%。

 ちなみに、6時~7時台では、世帯11.4%、個人7.2%をマーク。5年連続で民放トップの世帯・個人視聴率を叩き出した。

「『紅白』が若者向けにシフトした影響で、少し上のシニア層にとってなじみの薄いアーティストが増えた。そのため、『ザワつく!大晦日』にチャンネルを変えた人が多いと言われていますね。結果的に、テレ朝はうまく『紅白』を見ない視聴者の受け皿となって視聴率を取れたと。

 その一方で、“若者向けの『紅白』“はフジテレビの人気バラエティ番組『新しいカギ』を苦しめることにもなりましたね」(同)

『新しいカギ』は、霜降り明星せいや(33)、粗品(32)、チョコレートプラネット松尾駿(43)、長田庄平(45)、ハナコ秋山寛貴(34)、岡部大(36)、菊田竜大(38)をメインに据えたお笑いバラエティ番組。学校の生徒たちを相手にした「学校かくれんぼ」や高校生たちと取り組む「カギダンスバトル」などが大人気で、学生やティーンに高い人気を誇る番組として知られる。

「24年7月放送の『FNS27時間テレビ』も『新しいカギ』を軸に構成されたほどの人気番組ですよね。

 また、昨年のフジテレビは中居正広氏(53)の女性トラブルがきっかけで勃発した“中居氏・フジテレビ問題”によって局全体のイメージが落ちてしまいましたが、『新しいカギ』には好意的な声が多かった。視聴率もイメージも良く、フジテレビの救世主とも言える番組の1つです」(同)