■手術シーンが異例の“アニメーション”演出

『ヤンドク!』の第1話では、バイク事故で切迫脳ヘルニアの疑いがある急患が運ばれて、橋本演じる湖音波が開頭やカテーテル手術を行なう――という手術シーンが描かれた。一刻を争う緊張感のあるシーンだったが、ドリルやメスを用いた切開、出血などの描写が、アニメーションで描かれたのだ。

米倉涼子さん(50)主演の大人気ドラマシリーズ『ドクターX』シリーズ(テレビ朝日系)や二宮和也さん(42)主演の日曜劇場『ブラックペアン』シリーズ(TBS系)など、医療ドラマにおいては、リアルな手術シーンは見せ場のひとつですよね。それが、アニメーションで済まされていると」(前出の制作会社関係者)

『ヤンドク!』の手術シーンのアニメ演出には、

《患部の手術シーンがアニメなのって予算が無かったから?それとも橋本環奈の技量不足をカバーする為?》
《ところで医療処置シーンがアニメに置き換わっているのは生々しさ排除のため?予算削減のため?》
《ヤンドク、手術創部(オペしてる傷口)が漫画になるのは予算が足りないのかな》

 など、ここでも予算の影響を疑う声が多く寄せられてしまっている。

 その一方で、血や臓器が映る手術シーンが苦手な視聴者がいるのも間違いなく、

《手術シーンをアニメにしているの、私は「手術のグロさをエンタメにしない」意思を感じました。どうしても手術シーン正面から見れないタイプだし…》
《自分はグロ苦手なので非常にありがたい》
《医療ドラマは好きだけど手術シーンがグロくて苦手だったから謎のイラスト?アニメ仕様たすかる》
《オペシーンがアニメ演出なのも個人的には生々しくなくて好きかも》

 といった、好意的な声も多い。

「今回の手術シーンのアニメーションについては、ドラマ関係者からもさまざまな意見が出ていますね。なかには“こういうふうにするなら、無理に医療ドラマをやらなくてもいいのに”という声も。ただ、『ヤンドク』の手術シーンがアニメなのは、昨年4月期の同局の医療ドラマ『Dr.アシュラ』の手術シーンががとてもリアルだったことを受けての反省では、という意見も。

『Dr.アシュラ』も制作費が少なかったドラマと聞こえてきていますが、手術シーンは力を入れて撮られていたようです。ですが、それが逆効果になってしまったとも」(前同)

 25年4月期に放送された松本若菜(41)主演のフジ系水10ドラマ『Dr.アシュラ』は、修羅場を制するスーパー救命医の活躍を描いた作品。トンネル崩落事故の被害者などまさに“修羅場”な患者の命を救う物語であり、手術シーンはしっかりと描かれていたのだが――その内容には《生々しい描写が多い》《おもろいけどグロシーン多過ぎ》といった声が。リアリティの追求が、裏目に出てしまったところがあったのかもしれない。

「そうした背景があるため、今回の『ヤンドク!』では手術シーンへの“工夫”があり、その結果がアニメーションということなのかもしれませんが……いずれにせよ、現在のフジのドラマは、何かにつけて視聴者が制作費削減を連想してしまう状況にあると。おそらく、制作スタッフはこれまで以上に日々、創意工夫をしているのでしょうが……なかなか大変なところがありそうですね」(同)

 昨年の大騒動の余波を受けるフジテレビの番組制作現場。制作費減のなかでも、視聴者は面白い作品を待っている。