■ローコスト住宅を選ぶときはメンテナンス費用も念頭に!
ローコスト住宅は間取りや設備が限定されているため、入居後に「別の所にしておけばよかった」と感じるケースも少なくありません。
標準仕様のままでは断熱性や設備グレードに物足りなさを覚える人もおり、グレードアップを重ねると当初想定より費用が膨らむこともあるといいます。また、将来的なメンテナンス費用がかさむ可能性も否定できません。
外壁や屋根、設備機器などは耐久年数が比較的短い素材が使われる場合もあり、長期的な維持費をどう見積もるかも重要なポイント。購入時の価格だけでなく、住み続けるコストを含めた判断が求められます。
「最近は『無理な住宅ローンを組みたくない』『将来の不安を減らしたい』という声が非常に多いです。住まいに過度な理想を求めず、身の丈に合った暮らしを重視する価値観の表れと言えます。ローコスト住宅は仕様の制約やメンテナンス費用を理解せずに選ぶと、後悔につながることもありますが、条件を理解したうえで自分の暮らしに合うと判断できれば、非常に合理的な選択肢になります」(住宅業界関係者)
ネット上でも、ローコスト住宅については「マンションは高すぎて無理。999万円ならローンの不安が全然違う」「豪華じゃなくていいから、新築で持ち家という安心感が欲しい」「最初から完璧を求めず、必要なら後からグレードを上げるという考え方もありだと思う」という声が聞かれる一方で、「結局オプションを付けたら思ったほど安くならないのでは」「将来の修繕費を考えると、本当に得なのか悩む」という慎重派もおり、考え方はさまざまです。
マンション高騰が続く中で浮かび上がる住まい選びの変化。ローコスト住宅の人気は、ハウスメーカーの価格競争ではなく、「家に何を求め、どこで折り合いをつけるのか」という住宅観の変化を映し出しているようです。
トレンド現象ウォッチャー・戸田蒼
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。