連日、全国各地でひと桁台の気温が記録される日本列島。こうも寒くなると恋しくなるのが熱々のラーメン。それを楽しむには全国に展開するチェーン店が一番だ。そこで今回は、人気の「9大ラーメンチェーン」を実食調査。1億2000万人の舌をうならせる極みの一杯と、それに負けず劣らずの隠れた逸品を紹介しよう。
まずは王道の中華そばを看板に掲げる『日高屋』と『幸楽苑』から。『東京ラーメン系譜学』(辰巳出版)の著者で大衆食ライターの刈部山本氏は、こう言う。
「日高屋は1973年に埼玉県大宮市(現・さいたま市)で創業。飲み屋街の町中華というルーツから、ラーメンやおつまみを気軽に楽しめる店づくりをしています。一方の幸楽苑は、53年に福島は会津若松の食堂からスタート。チェーンとなった今も、味にこだわった本格派の中華そばを提供しています」
元祖B級グルメライターの田沢竜次氏は、「ラーメン好きは、あえて看板メニューを外してみるのも一興です」と言い、こんなオススメを教えてくれた。
「日高屋は五目あんかけラーメンをはじめとする具だくさん系が狙い目です。幸楽苑は、にんにくバターらーめんなど変わり種が豊富なので、ぜひ試してほしい」
みそラーメン派にオススメなのが、『麺場 田所商店』だ。2003年に創業した比較的新しいチェーンで、全国のご当地みそを使った本格派の味で人気を博す。
「濃い味の“北海道味噌”や、芳醇な“信州味噌”など、食べ比べが楽しいし、みその醸造元の息子が創業した店だけに、みそスープの完成度が段違い。具のフライドポテトもホクホクとして、うまい。サイドメニューでも注文できるので、ぜひ」(ラーメン雑誌記者)
また、都心ではなく郊外のロードサイドを中心に、トラック運転手らの胃袋を掴んできたチェーンもある。『くるまやラーメン』は、その代表格だ。
「68年に埼玉県で創業。派手なネオンサインを掲げ、幹線道路沿いに多く出店しているチェーンです。
みそラーメンの具といえばバターとコーンが定番ですが、そのイメージを築いた店の一つでもあります。現在も専門店顔負けの濃さと、うま味あるスープを提供しています」(刈部氏)
そして、忘れてはならないのが、『山岡家』だ。
「88年に茨城県で創業。都心ではなく郊外に店が多いのは、豚骨100%のスープを店で仕込んでいて、香りが強烈だからとか。その濃厚スープに食べ応えのある中太麺を合わせたラーメンは唯一無二。男性ファンの胃袋をがっちり掴んでいます」(前同)
前出の田沢氏いわく、ご当地ラーメンが手軽に味わえるのもチェーン店の魅力とのこと。『一風堂』と『天下一品』が、まさにそれ。
「福岡県で創業した一風堂は、本場の博多ラーメンの味を全国へ伝えたパイオニア的存在です。看板メニューの“白丸元味”はもちろん、辛みそが利いたラーメン“赤丸新味”や、ご当地グルメの“博多ひとくち餃子”もオススメです。
京都府発祥の天下一品は、75年に東京都へ進出。豚骨とは一線を画す鶏ガラベースの濃厚こってりスープが、一時代を築きました」