正月ムードも抜け、キャンプインまでいよいよ秒読み。12球団の戦力も、だいたい見通しが立ってきた。楽天からFA宣言をした辰己涼介(29)の去就は未定だが、キャンプとの兼ね合いを考えれば、タイムリットは目前だ。

 そこで今回は、きたるシーズンを見据え、移籍組や新外国人、ルーキーら新戦力およびケガからの復帰組を含めた戦力アップと、流出や引退による戦力のダウンを最終確認していこうではないか。

 まずはセ・リーグ。盤石ぶりが際立つのが、昨季の覇者・阪神だ。

 FA流出が噂された近本光司(31)も無事残留。余裕の表れか、昨秋ドラフトで引き当てた期待のドラ1・立石正広(22/創価大)には早くも「正遊撃手待望論」まで持ち上がる。

 だが、阪神OBの藪恵壹氏は「彼には、そこまでの脚力がない」と冷静に分析する。さらに「開幕スタメンはありえるが……」と前置きしつつ、こう続ける。

「なんだかんだで新外国人のディベイニー(28)を最初はショートで使う気がするけどね。今の打線なら、しっかり守れさえすれば多少打てなくても問題ない。仮に立石を開幕から使うなら、サードじゃないか。そこがハマれば、先々のことまで考えて、佐藤輝明(26)を外野にも回せるしね」

 一方の投手陣は、昨季前半戦だけで6勝のデュプランティエ(31)が、DeNAに流出するも、代わりに新外国人を3人獲得と、積極補強にも余念がない。

 藪氏も「死角は見当たらない」と太鼓判を押す。

「ローテ候補の筆頭は、左のルーカス(29)だと思うが、このうち1人でも当たればチームとしては十分。

 頭数はもともといるし、2023年ドラ1の下村海翔(23)もリハビリを終えて戻ってくる。西勇輝(35)だって、オリックス時代の女房役・伏見寅威(35)の加入で復活するかもしれないしね」(前同)

 その阪神からのV奪還を目指す巨人の問題は、一にも二にも、ブルージェイズ入りした岡本和真(29)の抜けた穴を、どうするか。

「4番候補で新加入のダルベック(30)は、メジャー通算47本塁打に対して、三振が390。ともすれば、昨季セ2位の144三振を喫したキャベッジ(28)以上の“扇風機”になるかも」(スポーツ紙デスク)

 だが、第一次原政権でヘッドコーチも務めた伊原春樹氏は「さすがに岡本の穴は簡単に埋まらない」としつつも、「やりよう次第で戦える」と見る。

「日ハムからFA移籍の松本剛(32)は、センターでもまだ使える。今季から外野手登録の中山礼都(23)いかんでは、丸佳浩(36)が控えに回るといった展開も十分考えられるだろう。

 そもそも、岡本がほぼ不在だった昨季も、チーム打率はリーグトップ。阪神の約半分だった盗塁や犠打、失策数リーグワーストの守備向上など、得失点効率を上げる手だては補強以外にもたくさんある」(前同)

 対して投手陣は、かねてから相思相愛と目された前田健太(37)に続き、大本命だったソフトバンク・有原航平(33)獲得にも失敗。

 身長201センチ右腕・ウィットリー(28)や前楽天のハワード(29)らで、メジャー復帰を決めたグリフィン(30)の穴が埋められるかも未知数だ。

 ただ、伊原氏は、これに対しても思いのほか前向きだ。

「ハワードはコンディションさえ万全なら数字は見込める投手だし、昨季悪かった戸郷翔征(25)や井上温大(24)らも、おそらく同じ轍は踏まないはず。

 ドラ1の竹丸和幸(23/鷺宮製作所)はじめ、2位の田和廉(22/早大)、3位の山城京平(22/亜大)も力はある。層が厚くなっているのは間違いないよ」

 こうなると、もはや一番のネックは逆風吹き荒れる阿部慎之助監督の采配か。

「外国人が打てないからと、すぐリチャード(26)との併用を始めたら、去年の二の舞。契約最終年だけにリスクを取ってまで石塚裕惺(19)らを育てる余裕もないとは思うが、もう少し、どっしり腰を落ち着けた采配を見せてほしいね」(前同)