■毎朝でも食べたい優しい一杯
甲信越ブロックからは、近年人気上昇中の“長岡生姜醤油ラーメン”の老舗がランクイン。
『らーめんあおきや 喜多町店』のラーメンだ。
「長岡市でしょうゆラーメンといえば、自然と“生姜醤油”が出てきます。中でも老舗のあおきやは、ひと口目からショウガの香りがガツンと来ます。
そして、その香りに負けない動物系のうま味を利かせたスープ。見た目こそ普通の中華そばですが、味の密度はかなり高いですよ」(前出のラーメン評論家の山本氏)
愛される地元の味は、北関東ブロックでもナンバー1に。『山賊ラーメン さくら』のチャーシューメンだ。「豚や昆布、煮干しなどがバランスよく溶け込むスープと、平打ち系のもちもち食感の麺が売り。大ぶりのチャーシューものっています。
実は、さくらの店主は、“佐野ラーメン”の有名店の出身。地元の人が愛する、昔からの味が、しっかり出ています」(はんつ氏)
佐野ラーメンは、『日本ご当地ラーメン総選挙2025』でも優勝した注目のご当地グルメ。
佐野野市在住の本サイト読者が、こう振り返る。
「昭和初期、繊維業で栄えた佐野市には、職工さんたちが通うラーメン屋がたくさんありました。まさに日常食だったんですが、そのおいしさが口コミで広がり、やがて県外にも知られる存在に。
今では町を代表する観光資源です。佐野の人間にとっては切っても切れない、愛着のある味なんです」(40代男性)
さて、実は、しょうゆラーメンのルーツが東京都にあるのをご存じだろうか?
「明治時代に中国から日本に流入した塩ラーメンは動物系のだしを使っていて、文明開化直後の肉食に慣れていない日本人には受け入れ難かった。
そこで、しょうゆで味をととのえた支那そばが誕生。浅草で明治43年に開店した『来々軒』が提供し、後のしょうゆラーメンとなったんです」(フードジャーナリストのはんつ氏)
しょうゆラーメンこそ、日本人の心の味。ということで南関東ブロックからは、昔ながらの中華そばが食べられる老舗『中華料理 一番』のラーメンを選出。しょうゆの香りたつ、上品で優しい一杯に、ファンからは「毎朝食べたい」という声も挙がる。
「二代目が営む中華料理店で、薄口しょうゆを使った琥珀色のスープと、歯応えのある中細麺の組み合わせは相性抜群です。さらに驚くのは価格設定。ラーメン+普通サイズのチャーハンセットが1100円。懐にも優しいんです」(前同)
あなたも自宅の近くにある名店で心にしみる一杯を食べてみては。
【後編】『TVチャンピオン』&フードジャーナリストが教える、最高に美味い「昭和ラーメンの名店」中部・西日本編では、知られざるラーメン激戦区である静岡県の人気ラーメン店や豚骨ラーメン王国・福岡県で愛されるあっさり醤油ラーメンを伝える。