■頭の中もパフォーマンス性を重視する若者たち
そして、最新のトレンドとして外せないのが「脳パ(脳パフォーマンス)」です。
これは、脳のキャパシティを無駄な意思決定で使い果たさないという考え方。服や店選びといった日常の小さな選択の判断はAIに委ね、自分はもっとワクワクする活動や心地よい休息にエネルギーを注ぐ。
AIが生活に溶け込んだ今だからこそ、自分の脳をどこに「投資」するかが、人生の満足度を左右する大きな分かれ道になっているようです。
ネット上でも、「タイパ重視で詰め込みすぎてたけど、今はメンパを考えて何もしない時間を大切にしてる」「狭い部屋をスペパ最強の秘密基地にしたら、無駄な買い物が減って脳パも上がった気がする」といったポジティブな反応が多く見られます。
一方で、「〇〇パという言葉に追われると、それ自体がストレスになりそう」という、本末転倒な状況を危惧する声があるのも事実ですが、それだけ人々が自分にとっての「最適」を模索している証拠でしょう。
「スペパを重視するのは、部屋を片付けるためだけでなく、そこで過ごす自分のメンタルを守るため。つまり、スペパも脳パも最終的には『メンパ』に集約されると言えます。
特筆すべきは、これらを支える技術としてAIが市民権を得たことです。人間がやらなくていいことはAIに任せ、自分はより人間らしい、感情を揺さぶる体験にリソースを割く。
AIなどのテクノロジーを相棒のように使いこなす人ほどこの変化の激しい時代を軽やかに歩んでいけるはず。企業側も便利なサービスの提供を超えて、消費者の“心のゆとり”をいかに生み出せるかが問われそうです」(生活情報サイト編集者)
空間、精神、そして脳のキャパシティ。これら自分を構成するすべてのリソースを最適化し、最も心地よい状態で日々を過ごす。そんな「自分軸のパフォーマンス最大化」こそが、今を生きる現代人の新常識となっていきそうです。
戸田蒼(とだ・あおい)
トレンド現象ウォッチャー。
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。