警報級と報じられる連日の寒波で、街はすっかり“防寒モード”。電車もオフィスも暖房全開だ。
だが、この極寒の中で「暖房は使わない」と言い切る男がいる。本サイトで昨夏に紹介した、真夏にエアコンなし生活を送っていた本サイトの編集部員Y(40代)だ。
寒さが身にしみる今年の冬、彼はどう過ごしているのか。ダウンやマフラーが当たり前の世間を横目に、都内で暮らすYは半袖姿のまま、淡々と語り始めた。
「家では基本、暖房をつけないね。帰ったら窓を開けて換気。そのままTシャツにダウンを羽織って過ごしているよ」
一瞬、耳を疑うが、本人はいたって真顔。ひざ掛けや厚手の靴下で下半身だけは冷やさず、床に座る時はクッションを敷く。“寒さ対策は足元だけ”が彼の流儀らしい。
さらに驚くのは、就寝スタイルだ。
「夜にお酒を飲むこともあるけど、飲んだ後に風呂に入るのは体に悪いからやめている。その代わり、服は全部脱ぐ。寝るときは裸だね。布団は一番寒い時でも薄めの掛け布団の上に、厚めの掛け布団を重ねて寝ているよ」
夏は扇風機と風通し、冬は服の脱いだり着たりして調整する……Yは冷暖房に頼らない生活を徹底していた。
しかも、この暮らしは最近始めたわけではない。
「実家でも暖房はほとんど使ってなかった。高校時代は冬でも半袖だったし。慣れだね」
登山が趣味で、移動は階段が基本。仕事中も足におもりをつけるなど、日常的に体を動かしている。筋肉量が多く、代謝もいい。本人いわく、暑さにも寒さにも強い体だという。
だが、さすがに気になるのは健康面だ。そこで元・東京大学医科学研究所特任教授で医師の上昌広氏に、彼の生活について話を聞いた。
「夏は、冷房をつけると気持ち悪くなるという人が一定数います。そのため、冷房を使わない選択も理解できます。ただ、冬に暖房を使わないとなると話は別。正直、万人におすすめできる生活ではありませんよ(笑)」
上氏によると、冬は血圧が上がりやすく、心臓病や脳卒中が増える季節。特に起床時は危険だという。
「暖房を我慢すると体に負担がかかります。血流が悪くなり、体は熱を逃がさないよう末梢血管を締める。その結果、血圧は上がりやすく、高血圧になりやすい」