アイスといえば夏! 寒い冬場に食べたら余計に寒くなる!!
冬場のアイスメーカーは何を売って過ごすんだろう……?
そんな先入観を抱く人も多いのではないだろうか。
だが、最近のコンビニエンスストアでは冬でもアイス売り場が健在、そこには「冬季限定」を謳ったアイスもズラリと並んでいる。
いったいどういうこと? 現代の世の中で何が起きているのか――。
「以前、アイスのメーカーは冬場にアイス以外の商品を売ってしのぐなんて過去もありましたが、それも今は昔。今は冬場のアイス市場が右肩上がりなんです」(食品業界紙記者)
現在のアイス市場は、過去最高の6451億円を記録している(2024年度、日本アイスクリーム協会調べ)。市場がここまで拡大した背景には、実は”冬アイス”が大きく関わっているのだそう。
「総務省が発表した家計調査によると、2025年1月のアイスクリーム・シャーベットの支出額(1世帯あたり・2人以上世帯)は643円。同8月は、1906円でした。夏のほうがよく売れているのは間違いありませんが、12月から2月の冬のアイス売上額は、この20年で約2倍になっているんです」(前同)
なぜこのようなことになったのか?
『マツコの知らない世界』(TBS系)にも出演したことのあるアイスクリーム評論家のアイスマン福留氏は、こう分析する。
「理由の一つは、やはりコンビニですね。通年販売が可能になったことに加え、コンビニの流通力が、アイスの単価を上昇させました。コンビニ限定のプレミアム商品を出すなど、メーカーはコンビニとのタッグに力を入れています」
そしてもう一つ、冬アイスの売上額が伸びている理由があった。
「冬のアイスは、夏に比べて単価が高い商品が多いんです。この単価が、今のアイスクリーム業界を支えています。メーカーも、冬にアイスが売れないとは思っていません」(前同)
実は、夏と冬では売れるアイスの特徴に違いがあるのだそうだ。
「暑い夏は、『サクレ』や『ガリガリ君』のような氷菓がよく売れます。一方で冬は、複合的な食感を楽しめるスイーツのようなアイスが人気。夏に比べて、濃厚な味も好まれます。
実際、『ハーゲンダッツ』は12月に一番売れています。通年販売されている商品でも、冬限定でチョコのコーティングを厚くしたり、乳脂肪分を多くしたり、各メーカーが工夫しています。
さらに、ラムレーズンや生チョコなど、夏だと溶けやすい素材を使った冬ならではの味も登場します」(前同)
確かに、寒い季節には、まったりと濃厚な味わいのものが欲しくなる。さらに、クリスマスや年末年始など、何かとイベントが多い冬は財布の紐が緩みやすい。こうしたリッチなアイスは、そんな冬にぴったりの戦略だと言えるだろう。