《コンビニのおにぎりも高くなったな…》
さまざまな食料品の価格高騰に驚く日々。なかでも“手軽”だったはずのおにぎりの値上げに嘆く声は、SNSでも少なくない。それでも値上げの波は止まらず、セブン-イレブンは2月12日、米の仕入れ値が一昨年産よりも高くなっているためとして、手巻きおにぎりの『手巻おにぎりツナマヨネーズ』や『手巻おにぎり北海道産昆布』を178円から18円アップとなる196円(税込、以下同)に16日からすると発表。『手巻おにぎり炭火焼紅しゃけ』『手巻おにぎり具たっぷり辛子明太子』も213円から232円へと値上げされるという。国民食であるはずのおにぎりすらもコンビニでは200円超が当たり前になりつつある今日この頃。一連の値上げも影響してかコンビニでは若者客が半減しているという。
「2024年度のセブン-イレブンの20代以下の来店者数は22%、20年前となる04年度の20代以下の来店者数は42%だったことを思えば、若者の来店者数は大きく減少しています」(全国紙経済部記者)
若者を中心に始まった消費者のコンビニ離れ――。そんな中、コンビニ各社が“活路”を見出すのは冷凍おにぎり市場だ。
「ファミリーマートは北陸地方の約540店で、1月13日から『冷凍おむすび 焼しゃけ』、『冷凍おむすび 南高梅』、『冷凍おむすび 真昆布』の『冷凍おむすび』を先行発売(すべて198円)。ローソンは、1月20日から全国約1万4000店舗で、『焼さけおにぎり』(279円)『鶏五目』(157円)、『胡麻さけ』(140円)、『わかめごはん』(140円)という3種類の冷凍おにぎりの販売をスタートさせています。『胡麻さけおにぎり』と『三陸産わかめごはんおにぎり』は冷凍ではない通常商品としても売られており、どちらも167円です。同じ味なら冷凍おにぎりのほうが27円も安い価格設定となっています」(前同)
大手コンビニ3社のなかで冷凍おにぎりをけん引するのは、23年8月に冷凍おにぎりの実験販売を開始しているローソンだ。そのローソンに22年間勤務し、多数の商品開発も手がけた流通ジャーナリストの渡辺広明氏に話を聞いた。
冷凍おにぎりの販売は、コンビニにとってメリットだらけだという。まず、「コスト削減」ができる。
「米も海苔も仕入れ値が上がるなか、一時は“どうせ買うんだったら高級おにぎり”という流れがありました。実際、去年までは高価格商品がよく売れていました。ただ、もはやおにぎりの中では低価格帯だったものの価格も上がってきた。コストカットで、海苔がないタイプのおにぎりも増えました。
そうしたとき、冷凍おにぎりは計画生産による製造コストの削減が可能で、通常商品よりも価格を抑えることができます。仕入れ値の変動に振り回され過ぎることもなくなるうえ、基本的に賞味期限が1年ぐらいあるので、廃棄ロスを抑えられます。さらに配送回数も減らせるというメリットもある」(渡辺氏)