■ファンの悲願は “生え抜きの4番”
主砲候補には、眠れる和製大砲・砂川リチャード(26)の名も挙がる。
「4番が打率2割2、3分では話にならない。彼のような打者は、6番あたりで自由にブリブリ振らせるのが最も効果的です」(前出の江本氏)
さらにシーズンの大半で山川穂高(34)らが不在だった昨季のソフトバンクを例に取って、こうも言う。
「例えば、交流戦まではダルベックをまず試す。ダメなら次はキャベッジ……といった具合に、当初から3段構えぐらいで想定しておくのも手としては一つ。
阿部監督もヘタに動かず、“季節労働者”を上手に使うぐらいの気構えでラクに考えればいいんです」
一方、ファンの悲願は松井秀喜や岡本の系譜に連なる“生え抜きの4番”である。
「中でもファンの期待が高いのが、一・三塁とポジションもかぶる大卒2年目の荒巻悠(23)。左の大砲で、“和製イ・スンヨプ”の呼び声も」(前出のスポーツ紙デスク)
スタメン奪取に向け、初日から怪気炎を上げている。
「いないからと無理に据える必要はない。無用なプレッシャーは、ときに進歩を遅らせるだけ。将来の主軸候補なら、なおさら最初は下位に置くべきです。荒巻や、同じく2年目のドラ1高卒、石塚裕惺(19)らは、どう考えてもまだその段階ではない」(前出の江本氏)
むろん、柵越え連発のダルベックが開幕以降も大当たりなら儲けもの。だが、過去の例を見ても、オープン戦までの新外国人評価はご祝儀相場の公算が大きい。
「だからこそ、いかにエラーを減らし、小技も使える細かい野球を徹底できるかが肝心。巨人が最も苦手とする戦い方だけに、ある意味、それが一番難しいとも言えるけどね」(前同)
不動の4番は不在も、主砲候補は目白押し。開幕戦で4番に座るのは誰か。
江本孟紀(えもと・たけのり)
プロ野球選手として活躍後、現在はプロ野球解説者として活動。クラブチーム「京都ファイアーバーズ」の立ち上げや、タイ王国ナショナルベースボールチーム総監督として北京五輪アジア予選に出場するなど、野球界の底辺拡大と発展に尽力。著書『プロ野球を10倍楽しく見る方法』(KKベストセラーズ)はベストセラーとなる。