■終盤の鍵を握る北香那

 万季子(井上)のアリバイが崩れ、淳一(竹内)がようやく告白。これで射殺事件の真実もすべてわかるのかと思ったら、強盗で奪われ、その後に消えた3000万円の謎などは追求されずに寸止め。事件の真相を追う展開がゆっくりなのは変わらずで、竹内をはじめとする4人の熱演がなければ、かなり間延びしたドラマになっていたはずだ。

 また、《まるで拳銃で撃った淳一を見ていたようなセリフ。3000万犯人、小杉署長だ》などと、多くの指摘があるように、今後はフラグを立てまくっている小杉署長(段田安則/69)が、23年前になにをしていたのかがヤマになっていくはず。ただ、残りは3話ある。万季子の秘密もあるが、それと署長だけで引っ張れるとは思えない。

 鍵になるのは淳一の恋人・博美(北香那/28)だ。こちらもフラグが立っており、《博美、前話からちょっと怖い時あるよね。彼女にも何かあるのかな》《博美、人はいついなくなるか分からない的なこと言ってたのも気になる。流れ弾に当たった一般人の関係者?》など、さまざまな考察が。

 やはり、博美は銀行強盗事件の関係者なのかもしれない。博美自体、職業、淳一との関係性など、原作からの改変があるようで、ただの同棲中の恋人で終わりそうにない。しかもその役を演じるのが、カメレオン俳優の北香那。これまで見せていた淳一との“天才的にうまいイチャイチャ”からの豹変は、かなりのインパクトだろう。

 本作は、竹内、井上、瀬戸(清原)、渡辺(佐久間)の好演、江口(南良)の怪演がたびたび話題になってきたが、最終盤は北香那の演技にも注目だ。次回、事件当夜のアリバイが崩れた万季子への、南良の秘密の訪問を機に、事態は予期していない方向へと急転するそうだが、博美の動きにも目が離せない。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。