■『あさイチ』出演の退場フラグはない?

 その一方で、直を演じる白石聖が、2月27日放送の『あさイチ』(同局)の「プレミアムトーク」にゲスト出演することが発表されると、この枠のゲストは朝ドラや大河で“退場が近い”と噂されているため、X上で《小一郎と直の絆が深く描かれれば描かれるほどいつか訪れる直ちゃんとの別れが怖い》などと、退場を心配する声も。

 確かにクランクアップ後に出演するケースは多く、今回の直の病気も含め、退場フラグと考えるのは自然だ。ただ、ここまで小一郎(仲野)との恋を描いて、すぐ退場はないかもしれない。近いところだと、大河ドラマ『べらぼう』の小芝風花(28)も、この枠に出演したときに退場が噂されたが、その後も出続けていた例もある。

 本作は兄弟だけでなく、男女の絆もしっかり描かれている。藤吉郎(池松)と寧々(浜辺)、小一郎と直、大沢次郎左衛門(松尾諭/50)と篠(映美くらら/46)、さらには兄妹ではあるが信長(小栗)と市(宮崎あおい/40)と、それぞれの絆が。そのため、小一郎と直についても、これからじっくり描かれる可能性は高い。

 とはいえ、秀長(仲野)の正室である慶(ちか、吉岡里帆/33)の登場が発表されている以上、どこかで直との縁が切れるのは間違いない。秀吉のエピソードについては、『太閤記』など史実が創作されたもの多いが、本作はそれを逆手に取って自由な描き方をしてきた。そもそも直はオリジナルキャラなので、小一郎との縁は切れても、形を変えて登場することもできる。

 たとえば、秀長の側室として最も知られているのは、大和の国人・秋篠伝左衛門の娘で、秀長の没後に奈良・興福院に入ったとされる比丘尼・光秀尼(こうしゅうに)だ。直が小一郎と別れたあと、仏門に入り、光秀尼として再登場する……。荒唐無稽な展開が魅力の本作なら、ありえないことではないだろう。

 番組公式サイトの相関図・登場人物に、直は「乱世に翻弄される悲劇のヒロイン」とある。これまでも、『だから私は推しました』、『しもべえ』、『大奥』などのNHKドラマに出演しており、永野芽郁(26)の代役ながら確かな演技が高評価を受けている、白石聖の直をもっと見ていたい。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。