■韓国と比べて投打にバランスが取れた台湾

 対戦国の投手陣を見ると、やはり台湾と韓国が侮れない。

 とりわけ、2024年のプレミア12で完敗を喫している台湾は、NPB勢を中心に才能豊かな精鋭が集う。
 メジャーリーグ評論家の福島良一氏が言う。

「対日本戦に関しては、どの国も“大谷対策”の一環として左腕をぶつけてくる可能性が非常に高い。
 その点を加味するなら、現在はマイナーにいる、リン・ユーミン(22/ダイヤモンドバックス)、リン・ウェイエン(20/アスレチックス)は、ともに左腕。とりわけ前者は、先のプレミア12決勝の日本戦でも先発して4回無失点と、実績もありますしね」

 むろん、今季ソフトバンク入りのシュー・ルオシー(25)や、グーリン・ルェヤン(25/日本ハム)らも意気込みは十二分。母親が台湾出身のJ・ロング(24)は、昨季、カブスで最優秀マイナー選手にも選ばれた、将来有望なプロスペクトの一人でもある。

「ここ最近、日本に分が悪い韓国と比べても、台湾のほうが投打にバランスが取れている印象は強い」(前同)

 一方の韓国は、ソン・ソンムン(29/パドレス)やキム・ハソン(30/ブレーブス)に加え、抑え候補のR・オブライエン(31/カージナルス)まで出場辞退が決定。平良海馬(26/西武)、石井大智(28/阪神)、松井裕樹(30/パドレス)が負傷で出場辞退している日本と同様、厳しい状況だ。

 ただ今回も韓国は、レンジャーズ時代の23年に12勝のD・ダニング(31/ブレーブス)ら、韓国系アメリカ人選手を複数招集。

 元中日・イ・ジョンボムの息子であるイ・ジョンフ(27/ジャイアンツ)や、大谷らと同僚のキム・ヘソン(27/ドジャース)も依然、健在とあって、楽な相手ではけっしてない。

「豪州は大半の選手が国内リーグ所属で、大リーガーは今季ホワイトソックスで村上とポジションを争うC・ミード(25)がいるぐらい。戦力的には一段落ちるだけに、日本としては前2戦を全力で取っておきたいところです」(同)

 まずはエース・山本の力投に期待しよう。

【続編】山本由伸に準々決勝で先発させて決勝を伊藤大海に託す“奇策”も…WBC侍ジャパン全情報【米国ラウンド編】では、MLB屈指の“大谷キラー”として名を馳せた左腕や、各国の“隠し玉”予備登録投手の不気味さなども詳報する。

福島良一(ふくしま・よしかず)
スポーツジャーナリスト、メジャーリーグアナリスト。千葉県出身。学習院高等科、中央大学商学部卒業。大学在学中から主としてメジャーリーグの評論・取材を行っている。主な著書に『日本人メジャーリーガー成功の法則 田中将大の挑戦』(双葉社)『もっと知りたい!大谷翔平 SHO-TIME観戦ガイド』(小学館)など。