■イマドキの若者に先輩社員はどう接したらいいのか

 離職率はさておき、転職情報に触れる機会の増加や採用側の変化にって、若者が転職しやすくなっているのはたしかだと言えそう。では、そんなイマドキの若者に先輩社員はどう接したらいいのか。前出の千葉商科大学准教授で働き方評論家の常見陽平氏はこう話す。

「せっかく育てたのに辞められると悲しい、というのは当たり前の感情かもしれません。ただ、“どうせ辞めてしまうかもしれないのに、育てるのはムダだ”なんて思ったら終わりです。社会全体で未経験の若者を育てるという観点が大事。今は“出戻り採用”をする会社も珍しくなくなりましたが、辞めた人がまた戻ってくるかもしれないし、別の形でビジネスに関わるかもしれません。また、なぜ辞めたのかを考えることで、組織のあり方を見直すきっかけになるでしょう。いずれにせよ若者を育てることを諦めると、社会がダメになってしまいます」

 変わったのは若者ではなく、社会のほうのようだ。

常見陽平
1974年生まれ.北海道札幌市出身.一橋大学商学部卒.同大学大学院社会学研究科修士課程修了.リクルート,バンダイ,ベンチャー企業,フリーランス活動を経て、現在、千葉商科大学基盤教育機構准教授,評論家
主著─『日本の就活』(岩波新書)『なぜ、残業はなくならないのか』(祥伝社新書)『僕たちはガンダムのジムである』(日本経済新聞出版)『50代上等!──理不尽なことは「週刊少年ジャンプ」から学んだ』(平凡社新書)など