近年、猫をお迎えする手段に、ペットショップでの購入に加えて保護猫カフェや譲渡会を検討する家庭が増えているという。

「2024年に行われた、ある特定非営利活動法人のアンケート調査によると、“猫を飼育し始めたきっかけ”の4割以上の人が“保護や譲渡されるタイミングがあったから”や、 “保護活動・ボランティアに興味を持ったから”と回答しています。どこから迎え入れたかの質問でも、ペットショップやブリーダーからという人は約25%。それ以外は保護や譲渡で迎え入れているんです。SNSで里親募集をしていることも多く、元“地域猫”と知り合う機会は増えているのではないでしょうか」(ペット雑誌ライター)

 経済的な負担なく猫を迎え入れることができるうえに、雑種の猫たちは毛色も性格も多様。一期一会の出会いをしたい人にとっては理想的な選択肢だろう。

 その一方で、その場で知り合う“初対面”の状態でどんな子を選べばよいのだろう――と不安に感じる人も少なくない。

 ここで浮上するのは、 “毛色と性格の関係”にまつわる噂。例えば、黒猫は甘えん坊、トラ猫はやんちゃ……といった話はなんとなく知っている人も多いだろうが、実際の関連性は気になるところ。そこで本サイトでは、その真相を突き止めるべく、『かまくら げんき動物病院』の石野孝院長、相澤まな副院長の二人に話を聞いた(以下コメントはすべて両氏)。

「結論から言うと、毛色と性格に科学的な因果関係は見つかっていません。“黒猫は不吉”というような文化的価値観や、“明るい色の猫は活発、暗い色の猫は落ち着いてそう”といった心理的な側面から、一方的な印象を持っていると言えます」

 単なる偏見なのか……とガッカリしそうになるところだが。一概にそうと切り捨てられない部分はあると言い、こう続ける。

「純血種の猫はその種に遺伝した性格や特性がありますから、あくまでも雑種に限定した話ではありますが、毛色には、その子の生まれの背景、体質、性別が関わっていることもあるので、ある程度の傾向が予測できる部分はあります。

 例えば“キジトラ”や“サバトラ”。芯が強く、やんちゃ、自分の世界を持っている個体が多いと言われがちなんですが、この色の猫たちの多くは、野良猫や地域猫出身という出生のルーツが関連しているかもしれない。子猫の時期に人と触れ合わず、外で生活していた彼らの感覚は野生動物に近いんです」

 特にこのタイプの猫は、動物病院などの見知らぬ場所では立ち向かってくる子も多いのだそう。“嫌なものは嫌”と自己主張がハッキリしている印象があるのだという。