■初めて飼うなら短毛の茶トラがオススメ

 黒猫や白猫など単色の猫に関しては、東洋医学の観点から体質や性格は予想可能なんだとか。

「東洋医学の“五行(ごぎょう)”では、たとえば“黒”と“腎”がつながっていると考えられています。腎が強い黒猫は、体が丈夫で病気知らずの傾向。長生きすることも多く、性格も一途で落ち着いていると考えられます。一方、“白”は“肺”と関係があり、呼吸器系がややデリケートな可能性がある。また、肺に加えて皮膚呼吸の通り道となる肌にトラブルが起きやすい傾向があります。性格も繊細で、音や環境の変化に敏感な子が多い印象がありますね」

 また、性別が性別を左右する部分も大いにあるそうなのだが、毛色と性別が深く関連していることもあるのだそう。

「遺伝子のかけ合わせが理由で、“三毛猫”や“サビ猫”は、そのほとんどがメスなんです。メスの猫には子供を守る役割がありますから、総じて警戒心が強く、知らない人には心を開きにくい子が多いんです」

 反対に、オスの毛色に多いのが“茶トラ”。彼らには、オスらしい大胆さと人懐こさがあり、初心者にもオススメの部類に入るという。

「動物病院で暴れてしまう猫が多い中、茶トラのオスは“自分を治そうとしているんだから”と協力的に接してくれる賢さもある気がします。ちなみに初めて猫を飼う方なら、長毛の子は手入れが大変ですし、繊細な性格の子も多いので、短毛の茶トラの子がオススメですよ」

 とはいえ、毛色と性格の関係性はあくまでも傾向。一概にその“猫となり”を決めつけられるものではないことに留意したい。

「最終的に猫の性格を決めるのは、“子猫のときの社会性”。具体的には、幼い頃に飼い主と良好な関係を築けたか、安心できる場所で健康に過ごしたかが起因しています。ですから、猫を選ぶときには色ではなく、その子自身を見て決めてほしいなと思います」

 “ウチの子”一人一人が特別な存在。お迎えするときには、色にこだわるよりも、その子との出会いを大切にしたいものだ。

石野孝(いしの・たかし)
出身地 :神奈川県鎌倉市
麻布大学大学院修士課程修了。
中国内モンゴル農業大学にて中国伝統獣医学(鍼灸、漢方)を学び、かまくらげんき動物病院を開業。最新の西洋医療と伝統的な東洋医療を融合させた動物に優しい治療を実践している。
国際中獣医学院日本校の創設者であり、現理事長。国内外に1000名以上の後進育成をしている。
(社)日本ペットマッサージ協会理事長

相澤まな(あいざわ・まな)
出身地 :神奈川県二宮町
かまくらげんき動物病院副院長。動物とペットオーナーに優しい治療を実践している。
中国伝統獣医学国際培訓研究センター客員研究員、中国西南畜牧獣医学会学術顧問、日本ペットマッサージ協会理事、日本ハンドメイドドッグソープ協会理事、国際中獣医学院認定講師。