■若い人たちにとってはSNS映えすることも重要な要素

「もうひとつ大きなポイントとして、モンクレールとかグッチ、あるいはラルフローレンみたいなハイブランドでも、キッズサイズだと大人用よりも5万円とか10万円安くなったりするんです。お得感はめちゃくちゃありますよね」

 それとは別にBLACKPINKNewJeansといったK-POPアイドルからの影響を指摘する声もある。お隣の韓国でも“ニュートロ”と呼ばれる“ニュー”で“レトロ”な温故知新の波が訪れており、そこに憧れた日本のZ世代が自身のファッションに取り入れているというわけだ。

「SNS映えすることも若い人たちにとっては重要な要素かもしれません。TikTokでチビT女子を探すと、中には親子で同じコーディネートを楽しんでいるケースもありますし。そうしたさまざまな投稿を見て、“これなら私も着られるかも”とフォロワーが続いているのではないでしょうか」

 ファッションのトレンドは繰り返されるのが常。その背景にはノスタルジックな感傷だけでなく、“あの時代”への憧憬があるようだ。

「今は円安とか物価高の影響もあって、世の中全体が少し元気ないじゃないですか。だからこそ、Y2K時代の“みんなが元気でパワフル!”といった雰囲気が眩しく映る部分もあると思うんですよ。

 それに今はユニセックスの洋服が流行っているのを見てもわかるように、ファッションの世界も多様性が重視されている。“子供の服だから大人は着ちゃいけない”“古いものだからダサい”といった狭い価値観が完全になくなったことを感じますね」

 突然のように訪れた“チビTリバイバル”だが、実は今という時代の空気そのものなのかもしれない。

太田まき子
新潟県出身。大学卒業後、広告会社及びマーケティング会社にて女性向け商材のプロモーション、ファッションカルチャーイベントの企画運営、エンタメ系の広報PRなどを担当。現在はフリーランスのPRとして、トレンドのマーケティングやリサーチを行う。