■サトテルのメジャー移籍を認めると…

 一方、野手の注目は、やはり前編でも名が挙がった阪神・佐藤輝明(26)の動向だろう。

 実際、阪神からのポスティング移籍には、直近でも藤浪晋太郎(31/現DeNA)や青柳晃洋(32/現ヤクルト)らの例はある。

 だが、彼らはともに海外FA権取得目前で、球団からすれば、いわば「今が売り時」だった。

 昨季が実質的な本格ブレイク“初年度”だった佐藤とは大きく状況も異なる、というのが実情だろう。

「今、佐藤の移籍を認めてしまうと、同じく侍ジャパンの森下翔太(25)や、エース格の才木浩人(27)らも同様に認めざるをえなくなる。

 どんなに佐藤がゴネたところで、阪神サイドも安易に首を縦には振れないと思いますよ」(前出のスポーツジャーナリスト)

 むろん、大リーグでも左の強打者は引く手あまた。WBCでの佐藤の活躍いかんでは、評価がさらに上がる可能性も大いにある。

「岡本和真(29/ブルージェイズ)や村上宗隆(26/ホワイトソックス)の今季成績にも多少は左右されるでしょうが、基本的にニーズはある。今オフでなくともチャンスは十分あると思います」(前出の大リーグ評論家の福島良一氏)

 侍ジャパンには頑張ってほしいが、こと佐藤に関しては「活躍もほどほどに」。それが阪神フロントの偽らざる本音と言えそうだ。

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福島良一(ふくしま・よしかず)
スポーツジャーナリスト、メジャーリーグアナリスト。千葉県出身。学習院高等科、中央大学商学部卒業。大学在学中から主としてメジャーリーグの評論・取材を行っている。主な著書に『日本人メジャーリーガー成功の法則 田中将大の挑戦』(双葉社)『もっと知りたい!大谷翔平 SHO-TIME観戦ガイド』(小学館)など。