■自転車も「2段階右折」

※画像作成/編集部

 まずは、丁字路(ト字路)侵入ついて(図1参照)。

「2車線以上ある道路では、自転車は2段階右折が義務付けられます。丁字路を右折する場合、自転車は(1)(2)の順で進む必要がある。一方で、右折する(3)の車は、(2)の自転車に十分、注意すべきです」(自転車ツーキニストの疋田智氏=以下同)

 車が道路左端の自転車通行帯を防ぐのはNGだが、専用レーンがない場合、交差点の信号待ちで車は左に幅寄せをして自転車の進行通路を塞いでよいのか?

「交差点付近で左折時の巻き込みを防止するために、自動車が幅寄せをするのは正当な行為です。ただし、自転車がすぐ近くにいる場合はダメ。自転車との距離が十分か、確認してから行う必要があります」

 また、自転車通行帯に駐車車両がある場合、自転車は、それを避けて車道に乗り入れてもいい?

「自転車は道路の左端を走るのが原則ですが、駐車車両や停車中のバスなどを避けるために右側へ膨らむのは正当な行為です。

 これは、自転車通行帯が設けられている道路も同様。“通行帯から外れて走るのは危険だ”との意見もありますが、現状、違反駐車によって自転車専用通行帯がふさがれているケースが多いので、やむをえない面があります」

 では、自転車がY字路を走る場合(図2参照)は?

「自転車が直進すること自体、違反ではありませんが、現実には難しい。図2は、実際に六本木一丁目にあるY字路です。自転車は(a)の方向に進むしかなく、交通量の多い時間帯に(b)や(c)を通るのは危険です。日本のY字路は自転車の通行を想定していないものが多く、法整備が求められます」

 自転車も自動車も、ルールを知れば事故は減る。お互いの立場を理解して、安全運転を心がけよう。

疋田智(ひきた・さとし)
1966年生まれ。東京大学工学系大学院(都市工学)修了、博士(Ph.D.環境情報学)。学習院大学、東京都市大学、東京サイクルデザイン専門学校等非常勤講師。毎日12kmの通勤に自転車を使う「自転車ツーキニスト」として、環境、健康に良く、経済的な自転車を社会に真に活かす施策を論じる。NPO法人自転車活用推進研究会理事。著書に『ものぐさ自転車の悦楽』(マガジンハウス)、『自転車の安全鉄則』(朝日新聞出版)など多数。