■和久田麻由子アナの新報道番組は『情報7days』に勝てるのか――元キー局Pが分析

 和久田アナがMCに就任するという日テレの新報道番組は成功するのか。安住アナの『情報7days』に対抗できるのか――。数々の番組の立ち上げに携わり、長年、情報・報道番組の制作をしてきた元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏はこう分析する。

「武田さんや有働さんを起用しているように、日テレはNHK出身のアナウンサーが好きですよね。他局もNHK出身のアナウンサーを重宝していますが、やはり彼らはきっちり訓練を受けていますからね。それにNHKにはタレントがMCを務める番組が少なく、アナウンサーは番組経験が豊富なんです。大きなニュース番組を仕切れる“腕”があるわけです。加えて、NHKアナウンサーは全国に顔を知られていて、だから視聴率にも期待ができる。

 民放全局がNHK出身のアナウンサーを重宝していますが、NHKのアナウンス部と日テレのアナウンス部の考え方が似ているというところもありそうです。NHK同様、日テレもアナウンサーはタレント気取りになってはいけない、ちやほやされてはいけないという考えがあり、アナウンス技術をしっかりと身に着けて原稿を読まなければいけない、結構な体育会系なんですよね」(以下、鎮目氏)

 NHK出身者はアナウンス技術が高く各局で評価が高いものの、やはりアドリブがきかない人も少なくないと鎮目氏も指摘する。

「NHKのアナウンサーは勝手なことをしゃべってはいけないですから、自分の思ったことを言うことに慣れていないんです。和久田アナの新報道番組は土曜22時の放送ということですが、同時間帯にはリラックスして見たいという視聴者が多く、楽しい雰囲気の番組を求めます。そういった意味でも安住アナMCの『情報7daysニュースキャスター』はマッチしていますよね。

 歴史がある番組で、安住アナと三谷さんのやりとりも軽快ですし、全体的に楽しい雰囲気が漂っています。裏にそんな強力な番組があるわけですから、和久田アナであっても最初は苦戦することが予想されます。

 ただ、日テレがよくやる手法として、アドリブがきかないMCを“初々しい”と捉えてキャラにしてしまうというものがあるんです。和久田アナを上手くイジれる芸人さんやタレントさんとタッグを組んで、それを良い形に育てていけば1年、2年と経つうちに『情報7days』に拮抗してくる可能性もゼロではないでしょう。

 それでも『情報7days』に勝てる番組はなかなか現れません。同番組が強敵であることに間違いはなく、そんな存在にどこまで追いつけるかが和久田アナと制作サイドの腕の見せどころではないでしょうか」

 NHKのエースアナウンサーとしてキャリアを積んできた和久田アナ。強大なライバル・安住アナの『情報7daysニュースキャスター』にどう対抗していくのだろうか――。

鎮目博道
テレビプロデューサー。92年テレビ朝日入社。社会部記者、スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。ABEMAのサービス立ち上げに参画。「AbemaPrime」初代プロデューサー。2019年独立。テレビ・動画制作、メディア評論など多方面で活動。著書に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)