■ヘブンは蚊になって帰ってくる?

 また、3月18日放送回では、ヘブン(バストウ)の“死後”の伏線になりそうなやり取りもあった。トキ(高石)とヘブンは同回で散歩中に寺を訪ねるのだが、ヘブンは生まれ変わるなら「蚊」になりたいと言い、「ニクイヒト、サシマス。ダイガク、ガクチョウ、サシマス」と冗談を飛ばし、そして、会いたい人を刺したい、とも語った。これは八雲が「私は亡くなるときは蚊になりたい。墓に訪ねる友だちを刺したい」と自著に書いていたことにちなんだ描写だろう。

“蚊”のエピソードを巡っては、ヘブン役のバストウの運命的なシンクロエピソードも話題となった。バストウは『ばけばけ』のオーディション後に小泉八雲の墓参りをした際に蚊に刺されたこと、その数日後に読んだ八雲の本に、上記の“蚊になりたい話”が書かれていたことを昨年12月3日放送の『歴史探偵』(NHK)で明かしていた。『ばけばけ』の描写でそれを思い出し、

《生まれ変わったら蚊になる トミーさんがお墓で刺されたエピソード!》
《トミーさんも蚊に刺されてヘブンさんになったんだよね あれは小泉八雲にちげぇねぇんだ》
《トミーさんも刺されたんだよね。ハーンさんの生まれ変わりの蚊に》

 と、再注目する声も多かった。

 史実ネタでもある“蚊”を利用した、クスリと笑える演出――たとえば、ナレーションの仲間入り、という展開もあるかもしれない。『ばけばけ』は普通の朝ドラとは違い、お笑いコンビ・阿佐ヶ谷姉妹演じる「蛇」と「蛙」が語り部を務めている。これにヘブンの生まれ変わりである「蚊」が加わり、トキを見守る流れはあるのかもしれない。

 視聴者からは、

《最終回おトキは蚊に刺されて「きっとヘブンさんだ(泣)」となるのかな?とか想像してみる》
《蚊の話はラストへの伏線になるのかな》
《ヘブン先生に先立たれたトキちゃんが、夏場に蚊帳も張らずにじっと蚊に血を吸われてうっとりして家族に心配される姿がワシには見える…》

 など、蚊になったヘブンが”トキに会いに来るのでは“と考察する声も。

 第23週(3月9日~13日)では、ヘブンの親友・錦織友一(吉沢亮/32)の切なすぎる最期が話題となった『ばけばけ』。2025年9月29日から始まった作品が、いよいよラスト1週間となった――。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。