侍ジャパンのWBC連覇の夢は潰えたが、野球の季節はまだ始まったばかり。3月27日に、いよいよペナントレースが開幕する。スポーツ紙の記者は、「セは阪神1強、パはソフトバンク&日本ハムの一騎討ち。ただ、WBCイヤーは不測の事態も頻発する。例年以上に大混戦となるのは確実」と分析。他にも各界野球好きの意見や識者の見解なども踏まえた“究極の順位予想”をお届けする。【パ・リーグ編】
パ・リーグは今季も、やはり“2強”の争い。
日本ハムを率いる新庄剛志監督の“5年目の正直”になるかが焦点だろう。
現役時代は“ビッグバン打線”の一員としても活躍した日本ハムOB・野口寿浩氏が指摘する。
「監督を云々せずとも十分戦えるくらい、投打ともに選手層が厚い。特に先発陣は誰を外すか悩ましいほど頭数もそろっている。現時点で流動的なのは、もはや二遊間ぐらいでしょう」
実際、先発候補は、ソフトバンクから古巣へカムバックした有原航平(33)や沢村賞の伊藤大海(28)、北山亘基(26)らがそろう。
「昨季最多勝を獲得した有原と伊藤がそろう先発陣は圧巻。ライバル球団のソフトバンクからの移籍というのも大きな要因です」(スポーツ紙記者)
ドラ1・大川慈英(22/明大)も、手薄なリリーフ陣への的確かつ効果的な補強と言える。
「大川は大学でも一貫して、リリーフ専門。彼が田中正義(31)や柳川大晟(22)らと勝ちパターンを形成すれば、新庄も相当ラクになるだろうね」
監督・コーチの経験も豊富な伊原春樹氏はこう分析するが、若い選手が多いだけに、こと打線に関しては“ムラッ気”も目立つ。
伊原氏が「気持ち的には日本ハム」としつつ、ソフトバンクに軍配を上げるのも、そのあたりが要因だ。同氏は、日本ハムが優勝するためのキーマンを挙げる。
「万波中正(25)も飛躍はしたが、2023年の25本が現状は最多。昨季も極度の打撃不振に陥っていた山川穂高(34)に最終的には抜かれている。彼が2割7~8分を打つようになれば、文句なしに“ハムが優勝”と言うんだけどね」(前同)
対する“日本一”ソフトバンクは、主な補強も台湾エースの徐若熙(25)のみと、泰然自若の構え。
有原こそ流出も、層の厚さは依然、球界随一だ。
「故障から復帰のスチュワートJr.(26)は、監督の小久保(裕紀)も“今年はやってくれる”と自信を見せていた。主力にケガ人さえ出なきゃ、総合力ではソフトバンクがやっぱり上だと見るね」(伊原氏)
ちなみに、ここ数年は高校生主体のドラフト戦略を取ってきたソフトバンクも、昨季は珍しく、支配下指名全員が大学・社会人。
去就が不透明で枠一つをムダにしかねない佐々木麟太郎(20/スタンフォード大)の強行指名には、さすがの余裕も感じたが……。
「柳田悠岐(37)が首のケガでスタートから出遅れました。これまで常勝軍団を支えてきたメンバーも、もういい年。ベテラン頼りの状況では、終盤にボロが出るはずです。近藤健介(32)の状態も心配です」(スポーツ紙記者)
それでも、「キャンプで見た限り若手にも期待できる」と野口氏は言う。
「ドラ2位の稲川竜汰(22/九州共立大)はマウンドでの立ち姿に迫力があって、球自体にもキレがある。コントロールが落ち着けば、すぐにも使えます。高卒4年目の左腕・大野稼頭央(21)らも楽しみです」