健康な体づくりに“食”は欠かせない。中でも、日本人の元気の源になっているのが「納豆」だ。安くて、おいしくて、健康に良い。スーパーに行けば数十円で手に入る完璧な栄養食・納豆の底力をネバネバッと徹底紹介していこう。

 納豆に関しては、こんな逸話がある。

「1976年に行われた、アントニオ猪木と、柔道家のウィリエム・ルスカの異種格闘技戦。その前哨会見で、ルスカが“俺はチーズを食べて強くなった。おまえにも分けてやろう”とチーズ持参で挑発。猪木は“俺は納豆を食べて強くなった。今でも毎日、納豆を食べているから必要ない”と返しました」(スポーツ紙記者)

 燃える闘魂の源泉でもある納豆には、事実、病気に打ち勝つ力があるという。食と健康に関する著書を持つ、『イシハラクリニック』(東京都江東区)の副院長の石原新菜氏は、こう言う。

「納豆に含まれる酵素“ナットウキナーゼ”には、脳卒中や心筋梗塞の元凶となる血栓を溶かす働きがあります。日常的に食べることで、突然死のリスクを下げる効果が期待できます」

 実際、「米国の学術誌では、納豆をよく食べる人は、そうでない人に比べ、脳卒中による死亡が約3割低いという研究結果が報告されました」(医療ジャーナリスト)とのこと。

 さらには、国民病とも言える花粉症にも有効という。

「納豆菌をとることで腸内環境が改善されます。免疫細胞の7割は腸にあるといわれているので、腸内環境を整えると体の免疫力の強化につながる。花粉症は免疫のバランスが崩れて起こるので、結果的に症状の緩和が期待できます」(前同)

 それだけではない。

「納豆で免疫力を上げれば、風邪やインフルエンザを予防できる。また、納豆に含まれる“レシチン”には、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らして糖尿病を改善させたり、脳の機能を高めて認知症を予防する働きがあるとされています」(前出のジャーナリスト)

 石原氏いわく、最近は「菌のリレーという考え方がある」と言う。

「納豆菌は、そのリレーの最初のスターター。まず納豆菌(糖化菌)が体内に入ると、乳酸菌が活性化。次にビフィズス菌、さらに酪酸菌と、順番に腸内細菌が活性化していく。それほど、納豆は腸内環境を整えるうえで重要な食品なんです」