■1位以外も大活躍20年の神ドラフト
打撃陣も近本光司、中野拓夢、森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔が並ぶオーダーは盤石だし、6番、7番は若手の競争を促す次世代枠と考えていい。ドラ1ルーキーの立石正広は、大学ナンバーワン野手との評判ですし、期待大です。
森下とテル(佐藤)は侍ジャパンでも躍動しました。敗れはしましたが、準々決勝のベネズエラ戦で、テルは同点の二塁打、森下は一時、逆転となる3点本塁打を放ちました。今季の活躍も間違いありません。
ところで、ここで名前を挙げた投打の主力は、ほとんどが生え抜き。しかも、18~21年のドラフトで入ってきた選手がチームの顔となっています。とりわけ当たり年だったのは20年です。
1位のテルは、巨人、ソフトバンク、オリックスとの競合で、引き当てることができました。
もちろん1位の指名も大きかったですが、本当に大きかったのは、その後です。
2位の伊藤は1年目から2桁となる10の勝ち星を挙げました。5位の村上は3年目にはMVPを獲得し、今やタイガースの絶対的エース。6位の中野もすっかり球界を代表するセカンドへと成長しています。8位は世界記録となる50試合連続無失点を記録した石井。
彼らが23年、25年のリーグ優勝の中心となってくれたことで、結果的にファンの方からも、この年は“神ドラフト”と呼んでいただけるようになり、僕自身、とても嬉しく思っています。
今後も、この中心メンバーがいることで、大きな期待ができますね。
これらの指名は、タイガースの編成やスカウトの方々の意見をベースにしながら、自分の考えも反映していただいたものです。感謝ですね。
矢野燿大(やの・あきひろ)
1968年12月6日生まれ。90年ドラフト2位で中日ドラゴンズへ入団。97年オフにトレードで阪神タイガースへ移籍すると、正捕手としてチームの躍進を支え2度のリーグ優勝に貢献。