■『リブート』最終回には“一度整形した顔を元に戻す”考察があるが――

――ドラマのようでなくても、現実的に整形で“別人の顔”になるケースはあるのでしょうか?

「それはあります。たとえば、一重まぶたで鼻が低くて頬骨が張っている人。その人を手術して、二重まぶたで鼻を高くして輪郭を綺麗にすれば、結果的に別人のような顔になるということはあります。

 ただ、松山ケンイチさんが鈴木亮平さんの写真を見せて“同じ顔にしてください”と言われてできる、というわけではありません。なんとなく、ざっくりと“別人の顔”にすることならできる、という意味です」

――別の顔をしている人物同士を全く同じ顔にするのは難しいということですね。

「そうですね。もとの顔にもよりますが。よく患者さんも芸能人の写真を持ってくることがありますが、限界はあります。特定の誰かではなく、“全く別人の顔にして”なら可能ではあります。それならたくさんいじって、形を変えれば良いわけですから」

――なるほど。全く別人の顔にする場合、費用はどれくらいかかるものでしょうか?

「目も鼻も輪郭も唇もとなれば……そうですね、少なくとも1000万円くらいはかかると思います」

――ドラマ『リブート』では、手術を担当した整形外科医が主人公に「定期メンテナンスに来るように」と釘をさす描写がありました。整形後にメンテナンスをしないと顔が崩れてしまう、ということでしょうか?

「自分の顔のキャパシティに合わない無理な手術をすれば、いつか潰れたり、変形したりすることはあります。たとえば、極端に鼻を高くするような手術をすれば皮膚に負担がかかって薄くなって、その下の輪郭が浮き出るとか……。そういうことはありえるので、そうなる前に削って修正したりする必要はあります。

 ただ、無理な手術をした場合はそうですが、その方のキャパに合った手術であれば、そのまま、その方が亡くなるまで問題ない場合が多いです」

――『リブート』の視聴者から“最終回で主人公は元の顔に戻るのでは”という考察が多く出ています。実際のところ、一度整形手術した顔を元の顔に戻すことは可能でしょうか?

「手術の種類によりますね。たとえば頬骨や顎を削るなど、“取る手術”だったら完全には戻せないけど、人工物などを入れて元に近づけることはできます。

 たとえば二重まぶたの手術。糸で止めるだけの埋没法であれば、糸を取れば元の一重に戻せますが、切開して癒着した場合であれば、完全には戻せません。

 整形には本当に色々な種類があり、ケースバイケース。元に戻せる整形も、戻せない整形もあります」

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 やはり現実とドラマはかなり違うようだ。顔を変えた早瀬夫婦は、劇中ではどういう運命をたどるのだろうか――。

高須幹弥(たかす・みきや)
愛知県西尾市出身。1999年に藤田保健衛生大学卒業。
医学博士、日本形成外科学会形成外科専門医、麻酔科標榜医、日本美容外科学会専門医(JSAS)、日本美容外科学会正会員(JSAPS)。2001年に高須クリニックに入職し、2007年に名古屋院の院長に就任した。チャンネル登録者数91万超のYouTubeチャンネル『高須幹弥(高須クリニック)』を開設しているほかテレビ、新聞、週刊誌など出演多数。