3年ぶりに二刀流での開幕を迎えた大谷翔平。32歳になる今年が「キャリアのピーク」になると予想する専門家も多い。投手でサイ・ヤング賞、打者で三冠王、走者で盗塁王という可能性もゼロではない。誰も見たことのない“三刀流”でタイトル独占なるか。
落合博満やイチロー、松井秀喜といった名だたるレジェンドたちは、31歳から32歳のシーズンでキャリアハイと呼べる成績を残している。
今年がそれに当たる打者としての大谷翔平は、今季も不動のリードオフマンとしてスターぞろいのドジャース打線を引っ張る存在だ。
オフの補強では、4年総額2億4000万ドル(約380億円)でK・タッカー(29)を獲得。カブス・鈴木誠也(31)の元同僚の加入は、大谷にも朗報と言える。
「申告敬遠は昨季より間違いなく減るでしょうし、左打者のタッカーは、右翼方向への引っ張りもうまい。併殺に倒れることも多かった右のM・ベッツ(33)が2番に入るよりも、走者一・三塁という状況が、より作りやすくなると思います」
しかも、先のベッツにF・フリーマン(36)、W・スミス(30)と続く打線は、どこからでも本塁打で得点できるほど破壊力も抜群。
韓国代表の金慧成(27)でさえ、マイナー降格を余儀なくされるのが実情だ。
昨季までの大谷と同じ大リーグ通算100試合登板の経験を持つ藪恵壹氏も言う。
「下位打線のT・ヘルナンデス(33)や、生え抜きプロスペクトのA・パヘス(25)も、他球団なら主軸を打ってもおかしくない選手。ここに開幕時点で負傷者リスト入りのT・エドマン(30)やE・ヘルナンデス(34)らが合流してくれば、さらに破壊力は増すでしょう」
なお、昨季のナ・リーグ打撃主要3部門は、3割4厘のT・ターナー(32)が首位打者、K・シュワーバー(33)が56本・132打点で本塁打と打点の2冠と、フィリーズ勢が独占。
しかも昨季は3割打者がナ・リーグではターナーだけと、“投高打低”が顕著なシーズンでもあった。
54本&130打点で2冠に輝いた2024年には、打率も3割1分の2位と、三冠王まで、あと4厘と肉迫した大谷には各部門とも、すでに射程圏と言っていい。
大リーグ評論家の福島良一氏が言う。
「ア・リーグ本塁打王のC・ローリー(29/マリナーズ)も、昨季は捕手として120試合以上でマスクを被りながら、60本の大台に乗せている。それを考えれば、大谷が二刀流で自己最多を更新したとしても、なんら不思議はありません。
自身初のシーズン200安打にも手が届くようなら、12年のM・カブレラ(当時タイガース)以来となる三冠王も十分に狙っていけると思います」
また、そう太鼓判を押す福島氏は、今季大谷の記録する“得点”も「要注目」だとして、こう続ける。
「“記録的だ”と話題となった昨季は、最終的に自己最多の146得点。1921年のベーブ・ルースの177得点は無理だとしても、50年以降の近代野球の最多記録とされる、00年のJ・バグウェルの152得点を塗り替える可能性は、大いにあると見ています」