日本テレビは3月30日、東京・汐留の同局で定例社長会見を行ない、動画配信サービスNetflixの独占放送となったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について言及した。

 3月18日に閉幕した今回のWBCはネトフリが独占配信権を持ち、地上波での試合中継がない大会となった。これまで中継を担ってきた日本テレビは、ネトフリが配信した試合の中継制作などの受託や関連特番を放送することとなった。

 同局の福田博之社長は、地上波での中継ができなかったことについて「大変残念ではありました」としつつも、「当社が制作した中継はMLBのほうからも高い評価を得ることができました」と自負した。一方で視聴者から寄せられた声については「一番多かったのは“地上波で放送がなかったのはなぜか”、“地上波で放送してほしい”という声が圧倒的に多かった」と明かした。

 次回の中継については「(地上波中継は)もちろんしたい。放送権利金などの問題をどのように解決していくか考えなければいけない。これは当然、日本テレビだけの問題ではない」とした。

「WBCを見るために新規でネトフリに加入した人も多数いましたよね。ただ、結果的には、地上波中継があった2023年大会には視聴者数は及ばなかったというデータも出ています。それはもちろん、侍ジャパンが準々決勝で敗退してしまったことも大きいのでしょうが。

 日テレの福田社長が次の大会への地上波中継に意欲を見せましたが、ネトフリが独占配信のために支払った額は150億円と言われていますからね。次回はさらに高騰する可能性もありますし、果たして今のキー局が手を出せるのか……。正直、厳しいのでしょうね」(民放キー局関係者)

 WBCは3月18日に決勝戦が行なわれ、アメリカを倒したベネズエラが初優勝を飾った。その熱が冷めやらぬなか、3月27日には日本のプロ野球が開幕。

「かつて、プロ野球、特に巨人戦はドル箱と言われ、20~30%の視聴率を取る時代もありましたが、ここ30年くらいで事情は大きく変わりましたよね。伝統の一戦として知られる今年の巨人vs阪神の開幕戦の視聴率も、厳しいものでしたね……」(前同)

 3月27日に日本テレビで中継された巨人vs阪神の世帯視聴率は6.8%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、個人視聴率は3.9%、テレビ各局が重視するコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は1.9%だった。

「同時間帯の『ザワつく!金曜日』(テレビ朝日系)の世帯は10.7%、個人は6.5%とプロ野球開幕戦中継を圧倒。コア視聴率では『ハマダ歌謡祭 オオカミ少年』(TBS系)が2.9%でした。そして、野球中継終了後に『金曜ロードショー』(日本テレビ系)で放送された『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』は、コア5.5%と数字を跳ね上げましたからね。

 テレビ各局は次こそはWBCを中継したいという意向のようですが、そもそも地上波キー局で野球を見る人自体が確実に減っているんです。もちろん、大谷翔平選手(31)のようなスーパースターが出る国際大会のWBCとペナントレースを単純に比較することはできませんが」(同)