■『夫婦別姓刑事』は考察ものにこだわりすぎ?

 一方、佐藤二朗(56)と橋本愛(30)がダブル主演する『夫婦別姓刑事』は、4月14日スタート。警察には「夫婦は同じ部署に配属してはならない」という暗黙のルールが存在するため、、四方田誠(佐藤)と鈴木明日香(橋本)が、夫婦であることを隠して別姓のままバディを組むミステリードラマ。

 物語は、警察での日常をコミカルな会話劇で描きつつ、その裏では連続殺人事件が進行していて、夫婦の過去や家族を巻き込む流れなのだが、公式サイトで「予測不能な展開へと変貌」「衝撃の結末」と、いかにもな言葉で煽っているのが気になる。考察ものというコンセプトが先行しすぎな匂いがするのだ。

 さらに、「夫婦であることを隠してバディを組む」以外に目を引くプロットがないことも気になる。考察が本格化するのは、物語がある程度進んだ、中盤以降になりそうだが、そこまで視聴者を引っ張れるのか? 夫婦だとバレないように、佐藤と橋本がバタバタするだけでは、もたないのではないだろうか。

 どんなに伏線となる謎が巧妙に作られても、考察だけでは視聴者は楽しめない。メインだけでなく、周辺人物も魅力的に描かれるなど、それ以外のドラマ部分がどれだけしっかり作られているかが、両作とも鍵になるだろう。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。