4月2日から配信されているNetflixオリジナルドラマ『九条の大罪』が話題を集めている。
「主役の弁護士・九条間人を演じるのは人気俳優・柳楽優弥さん(36)。九条を支える相方の弁護士・烏丸真司役は人気アイドルグループSixTONESのメンバーで、演技力が高く評価される松村北斗さん(30)です。裏社会で起きるトラブルの数々を九条が、独自の才覚で解決していくリーガルエンターテインメントドラマですね」(テレビ誌編集者)
配信が開始されるやすぐに国内での視聴回数1位を獲得した本作。SNS上では、
《九条の大罪1日で見ちゃった》
《5話まで一気見しました~面白い~~~~~~》
《九条の大罪面白い》
と、称賛する声がある一方で、
《面白いけど、なんか物足りない》
《原作はもっと過激なはず》
《面白くなくはないけど、「地面師たち」がいかに名作かを改めて実感する形になりました》
といった“もう一息”といった意見も出ている。視聴者の評価が割れる『九条の大罪』――。その背景にあるのは、従来のNetflix作品とは異なる制作手法だ。
「2023年5月から配信された大相撲の世界を描いた『サンクチュアリ-聖域-』や、翌年7月に配信されドラマ内のピエール瀧さん(59)のセリフ“もうええでしょ”が流行語にも選ばれた『地面師たち』は制作からNetflixが手掛ける“完全”オリジナル作品でしたが、今作は別。配信こそNetflix“独占”で行なわれますがドラマの制作を行なうのはTBSです」(前同)
堺雅人(52)主演の『VIVANT』や鈴木亮平(43)主演の『リブート』などの話題作を送り出す日曜劇場でも知られるTBS。同局がNetflixのドラマ制作を手掛けたのには理由がある。
TBS関係者が話す。
「現在、地上波テレビはジリ貧状態。局としても地上波だけで戦っていては未来がないとして、配信サービスへの作品提供に力を入れようとなったのです。特にNetflixが求めているのは日本の独自文化が根底にある“相撲”“アングラ”“政治”に関する作品と業界内では言われています。裏社会に精通した弁護士が主人公という『九条の大罪』は、Netflixで全世界へと向けて配信するのにピッタリな作品だったのです」
一方、配信作品をキー局が制作したことで“弊害”も出たようだ。
「漫画の原作では半グレやヤクザなど裏社会の人間が多く登場し、暴力や殺人といった過激なシーンが頻出するのもウリですが、ドラマ版では、その辺の描写はかなり抑えめ。従来のNetflixオリジナル作品と比較しても少し違う印象を受けましたね」(前同)
元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏もこう分析する。
「直接的なグロいシーンを省いて演出する。これは地上波で放送されるコンテンツの制作を行ない、コンプライアンスを常に気にするテレビマンの習性だと思います」
ただし、Netflixオリジナル作品最大のウリは、地上波テレビでは決して踏み込めないような圧倒的なリアリティのある演出だ。
「Netflixでは、韓国やアメリカを中心に過激なノワール(犯罪)作品が数多く配信されています。視聴者の多くもその水準に慣れており、“日本でも同じレベルの作品を見たい”という欲求を持っている。そこに応えられないことには『サンクチュアリ』や『地面師たち』のような大ヒットへとつなげるのは難しいのではないでしょうか」(前同)