「最近、競馬のオッズが締め切り直前にガクンと下がるケースが多いと思いませんか? あれ、実はAIの仕業なんですよ」
そう語るのは競馬ライターの中山カルタ氏。どうやらギャンブル業界でも、空前の“人工知能旋風”が吹き荒れているようなのだ。
「かつては自分の勘や競馬新聞の印が頼りだったわけですが、今はスマホ片手に人間が見落とすデータと戦う時代。AIの導入で高度な情報戦に突入したのは、間違いありません」(前同)
しかし、巷にあふれる“AI予想サイト”に金を払うのは、カモがネギを背負った状態なんだとか。
「もし、あなたが高精度の競馬AIを開発し、本当に勝てるロジックを見つけたら、他人に教えますか?
他人に売るほど、自分の取り分であるオッズが下がるというのに」(同)
パチンコに詳しいギャンブルライターの浜田正則氏も、こう言う。
「勝ちたいという気持ちにつけ込む詐欺サイトは昔からありましたが、今は“AI”という言葉で包み隠していますね。AIという言葉には、なんとなく“正確そう”“頭が良さそう”という印象がありますから」
そこで注目したいのが、無料で使える“生成AI”。『チャットGPT』や『Gemini』といった名前を一度は聞いたことがあるだろう。実は、スマホで、これらのサイトにアクセスし、適切な文章を打ち込めば、競馬の予想や狙い目の台を即座に教えてくれるため、若いギャンブラーの間に密かに流行中なのだという。
「とにかく大事なのは、プロンプトと呼ばれる指示文章の書き方です。私はチャットGPTを使っていますが、基本は具体的に細かく、箇条書きで書きます。また、『#指示』『#対象レース』『#分析内容』のように『#』を付けることで、AIに指示が明確に伝わるようになります」(生成AIを活用する競馬予想師X氏)
では、このX氏の教えをもとに、実際にチャットGPTを使ってAI予想を実践してみよう。仮に3月29日のGI高松宮記念の馬券予想をする場合、どうプロンプト(指示)を作るのか。
《#指示 あなたはオッズに関係なく勝ち馬を当てるプロ馬券師です》
まず、AIに“自分が何者”なのかを伝えることが重要だ。そして、以下の条件を打ち込む。
《#対象レース 2026年3月29日中京11R第56回高松宮杯記念》
《#分析内容・調教での仕上がり・過去の成績・良馬場での成績》
《#予想する券種・単勝・馬連》
《#予想タイプ・人気馬狙い・穴馬狙い》
プロンプトは、自分好みにカスタマイズする。例えば、当日の馬場状態やレースのペース予想など、気になる条件を『#分析内容』に足していくのだ。
ちなみに、今回のAI馬券師が人気馬狙い予想で出した本命はサトノレーヴ、対抗にナムラクレア。単勝穴としてペアポルックスを挙げてきた。
1着は的中も、2着に15番人気のレッドモンレーヴが飛び込んできたため、馬連1万1220円の大荒れのレースとなり、馬連予想は敗退。ただ、指示文章の書き方で精度はもっと上げられる予感はする。コツさえ覚えれば、競艇や競輪への転用も可能だろう。