■織田裕二が語っていた“老い”への美学
また、今回『踊る大捜査線』最新版の織田のビジュアルには、かつて彼が語っていた、“老い”への美学を有言実行しているという声も。
織田は2025年1月放送の『マツコの知らない世界』(TBS系)に出演。マツコ・デラックス(53)とのトーク中、最近の俳優は「普通の人」を演じるにしてはきれいに身体を鍛えすぎていると主張。これにマツコが同意し、「みんな若さをキープしようとしている」と返すと、「それ気持ち悪い。大嫌いです」とコメント。マツコの「若い人だけのドラマ、映画なんか作れないじゃない。シワシワの人も必要だし」という発言にもうなずいていた。
そんな織田が主演する『踊る大捜査線』は、ファンの声にもあるように時間の流れ、それを経ての人間関係の変化がリアルな作品として知られる。
たとえば、待望の続編でありながら、もう一人の主人公と言える存在だった室井は『室井慎次 生き続ける者』(24年)の時点で狭心症を患っていて、同作ラストで無理がたたって亡くなった。柳葉は『N.E.W』にも登場するそうだが、おそらく回想シーンなどでの登場になるのだろう。
また、深津絵里(53)演じるヒロイン・恩田すみれも、今回の『N.E.W.』に登場しないと見られている。
すみれは『THE MOVIE2レインボーブリッジを封鎖せよ!』(03年)で凶悪犯に背後から左胸を銃撃され、命に別状はなかったが後遺症が残る重傷を負い、『THE FINAL』(12年)で退職を決意。
『室井慎次 生き続ける者』(24年)では室井の口から「(恩田が)退職して20年経ったが、今も(故郷・大分で)後遺症に苦しんでいる」と近況が明かされたが、本人が登場することはなかった。
そういった時代の流れを経ての今年9月公開の最新作『踊る大捜査線N.E.W』。青島は白髪姿ではあるものの、予告では変わらずエネルギッシュに走り回る姿もあり、やはり往年のヒーロー感は変わっていない。撮影にあたり大規模なエキストラ募集をかけ、応募が殺到したところを見ても、やはり『踊る大捜査線』を愛する人が多いのは間違いない。
現在、日本の実写邦画歴代興行収入1位は吉沢亮(32)主演の『国宝』(206.8億円)だが、25年11月23日までは2003年公開の『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(173.5億円)が長らく20年以上1位の座をキープしていた。今回の『N.E.W』は、どこまで数字を伸ばせるだろうか――。
特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲや藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。“考察ドラマ”だらけの4月期ドラマに期待している。