■相撲界に貢献した力士へのケアは…
若者頭は力士養成員(幕下以下の力士)の監督をするとともに、親方衆の仕事のサポートをするという役割なんだけど、簡単に言えば、「縁の下の力持ち」みたいな存在だ。特に巡業のときなどは彼らの手がないと回らないし、地方場所などでも暑い中、寒い中、走り回っている。
世話人は、若者頭のサポート役と言ったところだ。「激務」のため、陸奥北海さんのように、定年(65歳)を迎えることなく、亡くなる方も多い。
ただ、前回、オレが炎鵬の例を挙げたように、今は親方になりたくても、年寄株の空きがない。千代丸、英乃海は、十分に親方になる資格を持っている(関取在位30場所以上)。特に千代丸は、協会にも貢献したんじゃないかと思うけど、転職先が若者頭とは――。
でも、現状、若者頭は6人中5人が関取経験者だ。一般社会に出て働くよりも、勝手を知っている相撲界で65歳まで働けるのは魅力なのかもしれないけれど、これでいいのだろうか?
先月、八角理事長の理事長続投と新しい理事が決まったが、相撲界に貢献してきた力士に対してのケアはどうなっているのか? 理事長には早々の改革を求めたい。
貴闘力忠茂(たかとうりき・ただしげ)
1967年9月28日、兵庫県生まれ。二子山部屋(入門時は藤島部屋)入門後、83年に初土俵。最高位は東関脇。2000年に幕尻(前頭14枚目)で初優勝する。02年に引退し、大鵬部屋の部屋付き親方となるが10年に野球賭博関与のため日本相撲協会を解雇される。現在は焼肉店『ドラゴ』を経営。