■期待したくなる『仮面ライダー』的展開

 公式サイトで「トラックで爆走する捜査本部」「前代未聞の刑事ドラマ」とうたっているので、アクション満載で派手な爆発シーンも見られると予想していたが、意外に普通な初回だった。所轄同士が揉めて、警視庁命令で“一番星”が捜査本部となり、合同捜査が始まるという動きも、刑事ドラマとしては既視感があり、特に新鮮味はなかった。

 “一番星”が追う犯罪も、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)ものかと思ったら、犯人の動機は「毒親のもとで育ったから」という人情もののオチ。テレ朝の刑事ドラマらしいといえばそうだが、古い建付けにトラックで移動する捜査本部などの新しそうな要素を、ただくっつけただけという感じだ。

 また、土屋(仲沢)と佐藤(黄沢)というバディは、キャステングを見れば新鮮だったが、土屋のツンデレも佐藤の突っ走りすぎなキャラ造形が、少し過剰に見えた。わかりやすさが求められる、テレ朝ドラマに寄せてきた感じがあって、逆にスッと入ってこないのが残念。回を重ねればしっくりくるかもしれないが……。

 このままでは新しそうだけど古くさい、中途半端なテレ朝ドラマになりそうな本作。コメディ風味もあって、《ニチアサみを感じた》という声もあるのだから、いっそアクション満載で荒唐無稽なニチアサ(同局で日曜日の朝に放送されているアニメや特撮ドラマ)路線にしたほうが、視聴者は興味を持つかもしれない。

 捜査本部、取調室、留置施設など、複数のトラックの合体・変形はやりすぎかもしれないが、現在、同局で放送中の『仮面ライダーゼッツ』と『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』を手掛けている東映の制作だけに、「前代未聞の刑事ドラマ」という、うたい文句に期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)