夜の繁華街で働く“酒のプロ”たちには愛用品がある。
新宿・歌舞伎町のあるキャバクラ店――シャンパンタワーの前で、キャバクラ嬢たちが一斉に顆粒を飲み始めた。ウサギのマークが入った白い小袋には、「アスガール」と書かれている。この日、主役だったキャバクラ嬢が話す。
「私がアスガールをプレゼントしました。私のためにたくさん飲んでもらうので、キャストの子たちが二日酔いにならないようにと思って」
この日、彼女のバースデーイベントで行われたシャンパンタワーの総額は500万円。合計30本分のシャンパンを消費する対策として、飲酒後サポートサプリメント『アスガール顆粒』(以下アスガール)が配られた。翌日、今年で一番酒を飲んだという主役は、さすがに酔い潰れていた。ただ、サポート役に回ったキャバ嬢たちは二日酔いにならずに済んだそうだ。
愛用品は他にもある。神奈川県でキャバクラを5店舗経営する40代男性は、全店舗に『ミラグレーン錠』(以下ミラグレーン)を常備しているという。
「最初はスタッフ用として買い、キャストにはおすそ分けする程度でした。でも、ミラグレーンを飲んだときは、翌日が楽という子が多かったんです」
5店舗は、すべて郊外に出店している。キャストにはあえて都会のキャバクラ嬢のような派手さを求めず、地域密着の営業スタイルを心がけている。
「おかげさまで売上は伸びていますが、女の子が多いわけではありません。二日酔いで欠勤されては困るので、去年からキャスト用に備品として導入しました」(前同)
では、プロが愛用する二日酔い防止の必需品であるサプリメントの『アスガール』と医薬品の『ミラグレーン』、はたしてどちらが二日酔い対策として優秀なのか――。
その決着をつけるため、累計約18万部のベストセラー『酒好き医師が教える最高の飲み方』を監修した肝臓専門医で、アシュラスメディカル株式会社代表の浅部伸一氏に話を聞いてきた。
浅部氏は、前提として二つは非常に似ているとし、こう解説する。
「肝臓がアルコールを分解するには“アミノ酸”と“ビタミン”が必要です。サプリメントのアスガールと肝機能全般に効く医薬品のミラグレーンに共通する成分は、このアミノ酸とビタミンです。どちらも二日酔い対策として一定の効果があると思います」
キャバクラでは、食事をしながら飲むことはあまり多くない。つまみがあったとしても、スナック類や乾き物では栄養が偏ってしまう。アスガールとミラグレーンが酒のプロたちに愛用されるのは、適切な栄養補給で肝機能を高めてくれるからだ。
だが、医薬品のミラグレーンには、さらなる効果もあるという。
「ミラグレーンには、肝臓の肝機能改善作用がある“グルクロノラクトン”という物質が入っています。その効能の中には、アルコール中毒も入っています」(前同)
ミラグレーンに軍配が上がったか――。ただし、決めつけるのはまだ早い。
「アスガールとミラグレーンは、弱った肝機能を本来の状態に近づけてくれるだけで、分解能力が上がるわけではありません。もともとお酒が飲めない体質の人には、効果が薄いでしょう」(同)