■ミステリー以外も魅力的な『月夜行路』
波瑠には珍しいクセの強めなオタクキャラで、22年放送の清原果耶(24)主演ドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』(日テレ系)を思い出させる。浮き世離れしたルナのキャラは、好き嫌い分かれそうだが、演じるのが柔らかめな雰囲気の波瑠ということもあって、X上の反応ではかなり好まれているように見える。
本作のうたい文句は「痛快文学ロードミステリー」で、ルナの過去などの考察要素が入ってきそうだ。原作となる『月夜行路』(講談社文庫/秋吉理香子)が4月15日、『月夜行路 Returns』が22日発売予定で、謎解きをドラマの展開と絡めるのかもしれない。ただ、今の段階では、視聴者は考察より涼子(麻生)のルナ(波瑠)の偶然の出会いが生んだ、美しいコンビを楽しんでいるようだ。
Xには《2本立て続けにミドルクライシスを扱う今春!》という投稿もある。7日にスタートした、50代の女性が久しぶりに訪れた “自分の時間”に戸惑いながら、第2の人生を始めようとする、永作博美(55)主演の火曜ドラマ『時すでにおスシ!?』(TBS系)ほどではないが、本作がミドル女性をターゲットにしているのは明らかだ。
普通の主婦と謎多きバーのママという一風変わったバディの2人が、謎解きをしながら大阪をめぐるというのは、旅番組のテイストもあって、いかにも女性から支持されそうだ。さらに、波瑠が年下の高杉真宙(29)と歳の差婚をしたことも大きい。お似合いのカップル誕生に祝福の言葉は多く、もともと高かった女性支持がさらに厚くなったはず。今回の女性バディドラマのスタートに、プラスになったことは間違いない。
リアルタイムのテレビ視聴に加え、配信などで視聴スタイルは多様化しているが、なんだかんだと言っても、ドラマの視聴者は女性が中心となっている。波瑠と麻生久美子という女性人気の高い2人が組んだ今作の好調も、納得である。(ドラマライター・ヤマカワ)
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。