■『GIFT』初回に視聴者が感じた「狭い入口と刺激不足」

『GIFT』に限らず、“スポーツもの”のドラマは視聴率が取りにくいとも言われている。サスペンスやヒューマンドラマに比べると、題材となったスポーツを知らない人には取っつきにくいところがあるからだ。特に今回は車いすラグビーという、野球やサッカーに比べると知名度が低いスポーツでもある。

 日曜劇場で言えば、鈴木亮平主演の『下剋上球児』(23年10月期)は“高校野球”という、スポーツものとしてはメジャーな題材の作品だったが、全話平均世帯視聴率は9.6%で、2ケタ台に届かなかった。

 今回も、

《まぁ車椅子ラグビーにどれだけ興味を持って貰えるかの勝負で、ドリブルがあったり、独自ルールなんで、解らなければ離脱するだろう》
《スポーツを軸としたドラマって本当の競技と比較するとどうしても雰囲気、スピード感、テクニック、熱量が劣るので冷めて見てしまう。撮影技術、ストーリー展開で何とか面白いドラマにして欲しい》

 といった、視聴率に繋がりにくいジャンルだと指摘する声が多い。

 また、前作の『リブート』が、息もつけない展開の数々で多数の視聴者を惹きつけたこと、それによって“考察”が白熱したことが反動になってしまったのでは、という見方もある。謎が謎を呼ぶ『リブート』が非常に刺激的な作品だったのに比べると、『GIFT』には手に汗握る展開やサスペンス要素などがないため、刺激不足なところはあるかもしれない。

 さらに言えば、『GIFT』の放送後の7月からは、超大ヒット考察ドラマ『VIVANT』(23年7月期)の続編が決定しているため、それと比べてしまう視聴者も少なくないようだ。

《先日終わったリブートも面白かった。夏からはVIVANTが決まっているので、一部日曜劇場ファンではお休み期間になってしまったのではないかなと思ってます。私自身はGIFTは録画してあるので楽しみにしてます》
《前作『リブート』が考察合戦で大きな盛り上がりを見せた直後だけに、続く作品はどうしても数字の上で苦戦を強いられがちです。かつての『VIVANT』から『下剋上球児』への流れもそうでしたが、前作の熱量が大きいほど、次作へのハードルが上がってしまうのは日曜劇場特有の難しさかもしれません》
《どうしても、前クールのリブートや、次クールに続編が放送予定のVIVANTだったり、今年の夏に劇場版の第3弾が公開予定のTOKYO MERのようなハラハラドキドキした緊迫感満載のドラマの方が見応えがあると思います》

 そうした意見も寄せらているが、『GIFT』は前述したように作品のクオリティは決して低くはない。そもそも、テレビ離れが進んでいる現代において“初回の世帯視聴率が10%未満だったこと”がイレギュラーな出来事のように言われていること自体が、日曜劇場の強さを物語っている。

 近年の日曜劇場×スポーツものには、社会人ラグビーが題材だった大泉洋(53)主演の『ノーサイド・ゲーム』(19年7月期)、サッカーを中心に複数のプロスポーツを扱った綾野剛(44)主演の『オールドルーキー』(22年7月期)、競馬がテーマで妻夫木聡(45)主演の『ザ・ロイヤルファミリー』(25年10月期)などもあるが、いずれも最終的には全話平均世帯視聴率2桁台で決着している。

『GIFT』はまだ始まったばかり。今後、チームの結束力が高まる話や、各メンバーの掘り下げ回などが展開されると見られるだけに、2話以降の盛り上がりに期待したい。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。TBS日曜劇場も見逃さない。