■第1話ではいきなり怪しい女性の存在が浮上

 そして、2つ目の見どころは、やはり“考察”。2026年の根尾(高橋)は部下、ライバル企業、商店街の面々など大勢の人間から恨まれていて、誰に殺されてもおかしくない状況にあった。公式も誰が根尾を殺したのかが《最大のミステリー》だとしている。

 だが、そういった“犯人捜し”とは別のところで、「NEOXIS」の社員で光誠の秘書・英梨(横田真悠/26)が重要人物なのでは――という考察が第1話の内容から盛り上がっている。

 まず意味深なのは、全キャラクターで英梨だけは、放送前に名字が隠されていたこと。現在も公式サイトの人物相関図では、彼女のみフルネーム表記ではない。

 しかし、第1話で英梨の名字が“野本”であることが、登場人物の発言や、肩書き紹介つきのテロップで判明した。それらは根尾が転生する前の出来事のため、劇中で誰も気にしていなかったが――根尾が転生した英人(高橋)と同じ名字だ。

《光誠の秘書の英梨、名字「野本」やったけど、英人の妹説ある?「英」も一緒やし、2019年の自社ビル完成の時に英梨が25歳ぐらいやったら、2012年は高校生やし》
《秘書の「英梨ちゃん」、(根尾の部下の)友野から「野本くん」って呼ばれてて、つまり英人たちと同じ野本姓。 (しかも英人と同じ「英」が入ってる) キャスト紹介みるとわざわざ「英梨」だけで姓を隠してるし、絶対に何かあるやつ》
《そういえば秘書の名字が野本だったけど関係ある?》

 といった、根尾が転生した野本英人との関係性を考察する声が多く寄せられている。

 俳優の演技力と考察の面白さ――『リブート』と共通する上記2点にくわえて、各時代の描写のリアルさも見どころの1つだ。

『リボーン』の初回では、主に根尾が転生前の2019年~2026年までと、転生後の2012年の日本が描かれた。転生前の物語は、根尾の会社が請け負うはずだった東京オリンピック関連の案件がコロナ禍で消滅。しかし、フードデリバリーや動画サービスなどコロナ禍向けの新事業を立ち上げて大成功――という流れ。基本的に社内だけで話が進んでいたが、登場人物がマスクを着用していたり、ニュース番組で安倍晋三元首相(享年67)の事件が報じられたりと、当時の時代感をリアルに描いていた。

 そして、2012年に転生後も、そうした時代を感じさせる演出が多く描かれていた。

 根尾は、自分が2012年に飛ばされたことにしばらく気が付いていなかったが、街中で「第二次安倍政権発足」を報じた新聞記事や、AKB48が同年にリリースした『真夏のSounds good!』が「今年のヒットソング」として街頭モニターで紹介されているのを目撃したことで、「まさか……AKBが全盛期の2012年に……タイムスリップ!?」とつぶやく――という展開。 “タクシーの運転手が、クレジットカードのタッチ決済を知らない”という、地味ながらも時代考証がしっかりした描写もあった。タッチ決済が普及したのは20年頃からと言われている。

 最近の作品では、阿部サダヲ(55)主演作で昭和(1986年)と現代が舞台の『不適切にもほどがある!』(24年1月期/TBS系)もそうだったが、“あの頃”をリアルに描く作品には名作が多い。公式もセールスポイントとしているようで、公式サイトには《令和に生きる光誠が平成の世に遡ることで感じる時代の変化に、「あの頃はこうだった!」という“平成あるある”の懐かしさの発見》も見どころとしている。

 見どころが盛りだくさんの『リボーン』。考察ドラマとしても、あの頃を懐かしむドラマとしても、人気を博しそうだ。

特撮・ドラマ・映画ライター・トシ
幼少期に『仮面ライダーアギト』を観て複雑なシナリオに「何かとんでもないモノがスタートした!」と衝撃を受け、平成ライダー、そして現在放送中の令和ライダーを筆頭に、特撮作品を愛するように。
特撮出身の俳優を追う過程で一般ドラマや映画の世界にも興味を抱くようになり、旬なドラマ・映画は欠かさずチェック。エキストラとして作品に参加し、阿部サダヲ藤原竜也など一流の俳優陣の生の芝居に衝撃を受けることもしばしば。テレビ朝日のドラマには特撮俳優が起用されがちなところもあるため、アンテナを張っている。