■「ハーレム演出」がプランに
代行の内容もかつての人数合わせから、より細かい演出を伴うものへと変化しました。象徴的なのが、シチュエーション設定へのこだわり。例えば、ホテルのバーでサプライズのお祝いを受けているシーンを撮りたい場合、スタッフがクラッカーを鳴らして祝福する演技をしてもらうこともできます。他にも、モデルのような女性や洗練された男性に囲まれる「ハーレム演出」がプランに含まれていることも……。こうしたサービスによって、別れた恋人を見返したいという願いや、周囲から社交的な人だと思われたいという要望を具体化しているようです。
「実利的な目的での利用も一般化してきています。婚活サイトのプロフィール写真を一人で撮ったものから協力スタッフと撮影した“仲間と楽しんでいる写真”に変えたところ、異性からの反応が増えたという事例も。これは、第三者の存在がその人の魅力を裏付ける客観的な指標として、ユーザーから注目を集めたからだと思われます。
また、取引先との接待シーンを演出するために、貫録のある年配スタッフを選んで仕事の信用を補うなど仕事においての戦略的な活用も見られます。いわば、自分をブランディングするための手段として活用され始めているようです」(エンタメサイト編集者)
料金は内容によってさまざま。代行会社を通す場合、スタッフ1名あたり1時間で2000~7000円が相場ですが、ユーザー同士が直接やり取りするマッチング形式の中には1時間500円~という安価なサービスもあるようです。
実際、ネット上ではサービスを活用した人から「友達に頼むと写真を撮る間待たせるのが申し訳ないけど、レンタルなら気を遣わずに済む」「否定せず愚痴を聞いてくれるので心のデトックスになった」「一人で行きにくいSNSの人気店に同世代と行けて楽しめた」といった声も……。
自己演出や心のケアまで、「友達レンタル」は、現代人のニーズに寄り添いながらさらなる広がりを見せていきそうです。
トレンド現象ウォッチャー・戸田蒼
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。